アップル、「iPhone OS 2.2」で多くのセキュリティ脆弱性に対応

文:Elinor Mills(CNET News.com) 翻訳校正:佐藤卓、小林理子2008年11月25日 12時57分

 Appleは米国時間11月21日、「iPhone」用ソフトウェアの最新アップデート「iPhone OS 2.2」をリリースした。このアップデートでは、「Google Maps」の「Street View」などの機能が追加されたり、通話切れの現象を減らす改良が実施されたりしているほか、ロックした電話のデータが盗み見られるセキュリティホールも修正されている。

 今回のアップデートは、パスコードロックされているiPhoneに他人が物理的にアクセスして、パスコードなしでアプリケーションを起動できるようにするセキュリティホールに対応した。この脆弱性は8月に見つかったものだ。

 また、ロックされているiPhoneを緊急電話モードにすると、そのiPhoneで受信したSMSメッセージを表示できる脆弱性も修正された。この問題は、プライバシーを守るためにこのロック機能を利用していた12歳の少年が10月に発見したもので、父親の話によれば少年は、iPhoneをおもにガールフレンドとのテキストメッセージのやり取りに使っていたという。

 また、緊急電話モードで任意の通話ができてしまう問題も修正された。アップデート前は、ロックされている他人のiPhoneを手に入れて長距離電話をかけ、通話料金をそのiPhoneの所有者に支払わせることが可能だった。今回のアップデートを適用すれば、緊急電話は限定された番号にしかかけられなくなる。

 さらに、悪意のある攻撃コードが仕込まれたウェブサイト、Excelファイル、TIFF画像などを表示すると、コードが実行される可能性のある脆弱性が修正された。また、悪意のあるウェブサイトにアクセスすると、2点間のトンネリングプロトコルベースのVPN(仮想プライベートネットワーク)の暗号化設定の強度が弱められて、通話を行われてしまう可能性のある脆弱性も修正されている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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