ロサンゼルス発--SanDiskが米国時間11月5日、「Windows Hardware Engineering Conference(WinHEC)」で画期的な新技術を発表した。この技術を使うと、「Windows Vista」搭載マシンにおけるソリッドステートドライブ(SSD)の性能を最大で100倍向上させられるという。
フラッシュメモリカード最大手のSanDiskが発表したのは、ランダム書き込みの速度を現行システムの100倍高速化する「可能性を持つ」という、SSD向けの高度なフラッシュファイルシステムだ。
SSDは、一般にハードディスクドライブ(HDD)より(特にデータ読み出しでは)高速だが、ランダムなデータ書き込みとなるとHDDの速度に及ばない。一般に、ランダム書き込みはSSDにおけるアキレス腱と考えられている。
ランダム書き込みを最大限に高速化するために、SanDiskはフラッシュファイル管理システム「ExtremeFFS」を開発した。この技術は「ページベースのアルゴリズム」を使用しているため、「データセクタの書き込みにおいて、SSDは最も便利で効率のよいところにセクタを置くようになる」とSanDiskは説明する。
その結果、ランダム書き込みの性能だけでなく、全体的な耐久性も向上した。
SanDiskのSSD事業部門担当シニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーRich Heye氏は「SSDにとって、Windows Vistaにおいて最適化された性能を発揮し、HDDと同等、あるいはそれを上回る機能性を実現するには、SSDの速度および耐久性を向上させる新しいフラッシュ管理技術が必要だ」と語っている。
SanDiskは5日、WinHEC 2008でこの技術を発表した。SanDiskは、ExtremeFFS搭載製品を2009年には出荷開始する予定だと述べている。
Heye氏はさらに、ユーザーがSSDを評価する際に役立つ2つの数的指標についても紹介した。
1つは「virtualRPM(vRPM)」で、これを用いるとSSDとHDD、または別のSSDとの間で性能が比較できる。もう1つが「Long-Term Data Endurance(LDE)」で、こちらはSSDの寿命を計算するものだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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