レギュラーか、ウルトラか。消費者は、Dellの最新のウルトラポータブルノートブックでソリッドステートドライブ(SSD)を注文する際、少なくとも2つのパフォーマンスオプションから選ぶことになる。
ウルトラポータブルノートPC市場では、週ごとにハードディスクドライブの品揃えが乏しくなってきている。Dellは今週、SSDを唯一のストレージオプションとした新しい2.2ポンド(約1kg)の「Latitude E4200」の販売を正式に開始し、ウルトラポータブルノートブックのハードディスクドライブ離れの傾向を加速した。
同様に、人気の「ThinkPad X301」もSSDオプションのみとなっている。
E4200のSSDオプションには、標準と「ウルトラ」の2種類がある。
Dellは2月にサムスン電子のUltra SATA-II高性能SSDの採用を事前に発表していた。また、SSDのデータ読み取り速度は毎秒100Mバイト、書き込み速度は毎秒80Mバイトで、サムスン電子によれば、SATA Iドライブよりも60%速いという。
Dellはオプションを発表する際、新しいSSDにより、「従来のノートブック用ハードドライブは大きく水をあけられる」ことになると述べた。また、同時に「弊社のラボでLatitudeノートブックに搭載されたこのドライブのベンチマークを測定したところ、SYSmark '07を使ったテストでは、標準的な2.5インチ5400rpmのノートブックよりもシステム全体のパフォーマンスが35%向上した。(同世代の)標準的な5400rpmと高性能な7200rpmドライブの差が平均で10%であることを考えると、さらに驚きだ」とも述べている。
SSDは一般的に、ハードディスクドライブよりもデータの読み取り(コンピュータのユーザーは、これにほとんどの時間を費やしている)がずっと速い。SSDは、小型ノートブックに不可欠な、軽量、消費電力の低さ、発熱の低さ、衝撃への強さといった利点を持っているため、ウルトラポータブルノートブックでの採用が広まっている。
サムスン電子によれば、新しいSATA II SSDは、一般的なHDDの2ミリ秒間、300Gの衝撃抵抗と比較して、0.5ミリ秒間、最大1500Gの衝撃に耐えることができる。
IntelもSSDパフォーマンスグレードに参加し、「Extreme」SSDと「Mainstream」SSD を提供している。
Intelによれば、Extreme SSDは最大書き込み速度が毎秒170Mバイトで、Mainstream SSDは毎秒70Mバイトだという。
主流のノートブック市場向けのIntelの80Gバイトと160GバイトのSSDはマルチレベルセル(MLC)テクノロジがベースになっており、エンタープライズ市場向けのExtreme 32Gバイトと64Gバイトはシングルレベルセル(SLC)がベースとなっている。Intelは、2009年中に、最大320Gバイトの容量で、MLCベースのSSDを提供する予定である。
MLCでは、より容量の大きいドライブを低価格で製造できるが、SLCより低速で、本質的に信頼性もSLCほどではない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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