ロサンゼルス発--Microsoftは米国時間11月5日、一部の新興企業に同社のサーバソフトウェアを無料で利用してもらうというプログラムを発表した。新興企業の心をつかむための施策としては、同社にとってかつてないほど大胆な試みだ。
プログラムの名称は「BizSpark」で、開業から3年未満で年間の売り上げが100万ドルに満たない非上場企業が対象となる。対象企業はさらに、営利組織、非営利組織、政府関係、学術関係など、多数あるMicrosoftのパートナーのいずれかから推薦を受ける必要がある。
元Apple幹部で、現在はMicrosoftで新興企業向けの取り組みを指揮しているDan'l Lewin氏によると、このプログラムは経済が減速する中での登場となるが、それは偶然の一致だという。
「低迷する経済の中で創業し、偉大な企業になったという話はたくさんある。よい企業は(不景気を)しのいでよい実績をあげるはずだ。われわれはそんな企業を全力で支援する」とLewin氏は述べた。
参加企業は無料でソフトウェアを入手できるほか、新興企業を集めたオンラインディレクトリに加わることができる。これにより、人脈を作り潜在顧客にアピールできるとLewin氏は説明する。
Lewin氏によると、プログラムに選抜された企業は「Visual Studio」「Windows Server」「SQL Server」「SharePoint」など、さまざまなMicrosoft製品を利用できる。同社の顧客関係管理(CRM)ソフトウェアも、まもなく選択肢として加わるという。
とはいうものの、Lewin氏によると、これは全部かゼロかという話ではない。Microsoftのソフトウェアと同社以外のソフトウェアとの混合も選択できるという。ここにはオープンソース製品も含まれる。
「当社の製品だけで構築する必要はない」とLewin氏は語った。
同氏によると、企業はMicrosoftのソフトウェアを無料で3年間使用できるが、それ以降はその時点で一般的とされるライセンス料を支払う必要があるという。
読者の先を越して述べるなら、確かに「最初は無料」という文句には私もなじみがある。
それでも、読者、特に新興企業の人がこのプログラムをどう考えるのかは興味深い。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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