Advanced Micro Devices(AMD)初の45ナノメートルチップである「Shanghai」クアッドコア(正式名称「Opteron」)の予約販売が開始された。
正式にはまだ発表されていないOpteron 837X、838Xシリーズプロセッサは安くはない。オンラインショップのPC Connectionでは、「Opteron QC(クアッドコア)8384」の販売価格は2509ドルとなっている。また、Buy.comでは、同じプロセッサが2240ドルで販売されている。
8384は動作速度2.7GHz、消費電力75Wの見込みで、クアッドコアサーバプロセッサとしては比較的低い消費電力だ。
同じクロック速度で、より高速なシステムバスを搭載した8385は、PC Connectionでは2509ドルで提供されている。
リストにあるそのほかのプロセッサには、「Opteron QC 8382」(2.6GHz)、「Opteron QC 8380」(2.5GHz)、「Opteron QC 8378」(2.4GHz)があり、PC Connectionではそれぞれ2177ドル、1768ドル、1360ドルに価格設定されている。ただし、これらの価格はAMDの正式価格とは異なるだろう。
Shanghai Opteron 230Xシリーズには、「Opteron QC 2382」(2.6GHz)、「Opteron QC 2380」(2.5GHz)があり、PC Connectionではそれぞれ1019ドル、814ドルに価格設定されている。
業界筋によれば、チップの投入は正式には米国時間11月13日になる見込みだ。
AMDはShanghaiではこれまでよりもずっとよい実績を残したいと考えている。同社初のクアッドコアチップであった「Barcelona」は2007年9月に鳴り物入りで発表されたが、製造上の問題とバグにより、8カ月(期間の計算方法によってはそれ以上)もスケジュールが延期された。これにより、IntelはAMDに奪われていたサーバチップ市場での足場を取り戻す機会を得た。
AMDのサーバおよびワークステーション向けチップ事業部門ゼネラルマネージャーであるPat Patla氏が2008年9月に述べた通り、Shanghaiは現在、本格生産に入っている。このことは10月に入ってからAMDの決算発表で確認された。
サーバベンダーは早ければ現四半期中にシステムを出荷する見通しだ。Sun Microsystemsの広報担当者は10月28日、現在、Barcelonaを搭載しているx64プラットフォームでShanghaiプロセッサを提供する計画だと述べた。広報担当者によれば、新しいプロセッサを使用したシステムは、2009年第1四半期の提供を目標としているという。
Patla氏は2008年9月、同じ周波数(速度)であれば、Shanghaiの性能はBarcelonaよりも約20%高くなると述べた。
また、AMDは、一般的にパフォーマンスを高速化するキャッシュメモリのサイズを2Mバイトから6Mバイトに拡大する。さらに、「クロックあたりの命令実行数」の増加によっても、速度の向上がもたらされるという。
Patla氏は9月、AMDはチップ間の通信パスである「HT3(HyperTransport 3)の使用」を開始しており、2009年第1四半期中にパートナーによる検証が開始されるだろうとも述べていた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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