ここで言うミドルマイルとは、映像などのコンテンツが置かれるオリジンサーバとラストマイルとのあいだをつないでいる公衆回線などのことを指している。インターネットは簡単に言えば「データをバケツリレーで運んでいる」(小俣氏)ようなものであり、データがどのような経路をたどるかは“雲”の中で一般的には制御できない。オリジンサーバが置かれるデータセンターから公衆回線までをつなぐ“ファーストマイル”とラストマイルは広帯域化が進んでいるが、ミドルマイルの広帯域化は追いついていないために、ボトルネックとなってしまっているのである。Akamai Media DeliveryなどのアカマイのCDNサービスは、そうした問題を解消することができる。
「Akamaiは2007年からHDウェブへの取り組みを始めているが、HDウェブの普及によって、将来100テラbpsといったトラフィックがあっても対応できるようなネットワーク作りを目指している」(Alexander氏)
現在CDNサービス分野では、アカマイ以外の競合他社が低価格路線で勢力を拡大しつつある。そうした状況に対してAlexander氏は、「Akamaiは、HDウェブを取り扱うことができるし、全世界に配信できる仕組みもある。他社では、そこまでCDNサービスを拡張させることができない」として、同社が技術力で対応していくことを説明している。
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