当初は遠藤氏が進めていたアートプロジェクト「TypeTrace」の事業化を模索していた同社。そんな同社が「noughts::」などのサービスを個人で提供していたFashクリエーター、山本興一氏を取締役に迎えた際、企業のデモンストレーション的なサービスとして提供したのがリグレトだった。
軽い気持ちで提供したリグレトだが、開始後3日で想定していたアクセス数を越え、サーバがダウンするほどのトラフィックが集まったこともあり、サービスを本格化して現在に至る。同社ではこうした人気の理由について、匿名であるがゆえに「一緒に泣いたり怒ったりしてくれるといった『共感と肯定のキャッチボール』が起こり、善意だけで接するコミュニケーションが成り立ったのでは」と分析する。
mixiやFacebookなど、個人を特定する方向にあるSNSとはあえて逆行し、匿名であるが故にポジティブな意見が集まるコミュニティを作り上げている同社。今後については「最終的には『へこんだ話』にとらわれないコミュニティについても考えていきたい。収益化についても課金やOEM展開などを検討中だが、ユーザー第一という環境は壊したくない」(ドミニク氏)としている。
なおディヴィデュアルでは、投稿された慰めの数が100万件を突破したことを記念し、慰めの言葉をくれたユーザーへの感謝の言葉を贈る「言葉で伝える『ありがとう!』キャンペーン」を実施している。同キャンペーンはリグレト内で飛び交ったありがとうの数が1000万回に達するまで開催する予定。キャンペーンでは抽選で100名に、同社特製のストラップが当たる。
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