同社の発表によると2008年4月にサービスを開始し、現在のユーザー数は約95万人、累計ページビューは3800万になるという。またCLON Lab代表取締役社長の中山小百合氏が「ターゲットは25歳前後」と語るとおり、20代が全ユーザーの44%を占める。男女別のユーザー比は男性45%に対して女性55%とほぼ同数となっている。
今回追加した対話エージェント機能は、CLON Labが開発した「人工対話エンジン」とブログウォッチャーが開発する「学習型レコメンドエンジン」を組み合わせたもの。人工対話エンジンではユーザーとクロンとの会話を通じてユーザーの趣味や嗜好性といった情報を取得。最適な情報をユーザーに提供する。また学習型レコメンドエンジンでは、ユーザーの行動履歴や検索条件を学習し、ユーザーの趣向に合わせた情報を推薦する。
この2つのエンジンを組み合わせることで、個々のユーザーの趣味や趣向に最適な情報をCLONがプッシュ型で提供していく。CLONではAll Aboutと提携して複数のコラムを提供しているが、この対話エージェント機能によるレコメンドを9月末の5日間だけ試験的に実施したところ、通常31.29%の閲覧率が68.71%まで上昇したという。
CLON Labでは今回の対話エージェント機能導入をふまえ、本格的なビジネス展開を進めるとしている。2008年中にもユーザー課金によるプレミアムサービスの提供を予定するほか、対話エージェント機能を活用したアフィリエイトやターゲティング広告の導入、さらにASPで対話エージェント機能を提供する。ASPについては、同社にも出資するリクルートグループ運営の「ケイコとマナブ.net」に導入が予定されている。
同日都内にて開催された説明会にはCLON Lab代表取締役社長の中山小百合氏をはじめ、ブログウォッチャー代表取締役社長の羽野仁彦氏、デジタルハリウッド大学客員教授でCLON Labの顧問を務める渡邉英徳氏が登壇した。
中山氏は、今回の対話エージェント機能導入で当初想定していた機能が一通り提供できたと説明。今後は「モバイルにおける情報のコンシェルジュになりたい」と目標を語った。同社では2008年内で200万ユーザー、2010年末には1000万ユーザーの獲得を目指す。
また、ブログウォッチャーの羽野氏は学習型レコメンドエンジンについて説明。Amazon.co.jpなどで提供されている一般的なレコメンドエンジンが、複数ユーザーの行動履歴を元にした「多数派の論理」を元に最適な商品を提案すると説明。学習型レコメンドエンジンによって「商品にひもづくレコメンデーションではなく1人1人にあったレコメンデーションができるのではないか」と語った。
そのほか渡邉氏はクロンというキャラクターを通してのレコメンデーション機能により、「押しつけがましいレコメンドではなく、ホテルのコンシェルジュや美容師のように、そっと気を利かせて情報提供するサービスになれば」とコメントした。
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