米大統領候補Barack Obama上院議員の陣営が米国時間10月2日、大人気の「iPhone」を支持者集めの道具に変えるアプリケーションをリリースした。
このソフトウェアのうたい文句によると、もっとも注目すべき機能は、「主要な激戦区ごとに知人のリストを作成して優先順位をつけ、連絡を取って素早く影響を与えるのを容易にする」機能らしい。
筆者のiPhoneにこのアプリケーションを入れてみたところ、コロラド州、ミシガン州、ニューメキシコ州にいる知人が上位で、最下位は、実際はカリフォルニア州在住だが携帯電話の電話番号の市外局番はテキサス州の番号になっている友人だった。
このアプリケーションは、次に示すように、かけた電話の件数を匿名で報告する。「プライバシーは大切です。個人のデータや連絡先がアップロードされたり、保存されたりすることは一切ありません。かけた電話の合計件数だけが匿名でアップロードされます」
政治家がハイテクを利用する例はこれまでにもあった。「YouTube」を使った広告の配信、ウェブを利用した資金集め、Facebookのページやファングループ、電子メールでの支持者集めなど、さまざまだ。そこにまた1つ、iPhoneを使う新たな手法が加わったことになる。
「Obama for America iPhone」アプリケーションは、Appleの「iTunes Store」からダウンロードできる、とアプリケーションのリリースを指揮しているiPhoneコンサルタントのRaven Zachary氏は言う。
「Get Involved」機能は、iPhoneのGPSによる位置検知機能を利用して、最寄りのObama陣営の拠点や「地域のイベント」を見つけられるほか、地理的に近い順に並べた支援活動のリストも呼び出せる。
「Media」機能は、動画や写真にリンクする。ただし、注意が必要だ。YouTubeの動画にリンクすると、エラーメッセージが表示されるケースがあった。おそらく、比較的新しい動画は、まだiPhoneのディスプレイに対応していないのだろう。
Obama for America iPhoneは、ニュースメディアに対するObama議員の声明やさまざまな問題に関するObama議員の政治方針も表示する。
最新情報(太平洋夏時間午前8時50分):Obama for America iPhoneは、全米で支持者がかけた電話の総数と、アプリケーション利用者がかけた電話の件数を表示する。こうしたデータは人々の意欲をかき立てる。自分自身より大きなものの一部になったように感じられるのだ。モチベーションを与えるツールとしてはつまらなく思えるかもしれないが、たとえばSmuleが開発したiPhone向けアプリケーション「Sonic Lighter」は99セントという価格で、競合する無償のアプリケーションがあるにもかかわらず人気が高い。これは、世界地図の上にSonic Lighterの使用状況が表示され、アプリケーションの利用時間が長くなるにつれて自分のいる場所を示す地図上の点が大きくなるからだろう。一種の競争だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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