外観から見ていこう。厚さ2mmのアクリル板をフロントに配し、高級感の漂うデザインになっている。従来動作を示す中央のライトは青色だったが、今回から液晶テレビ「BRAVIA」シリーズとの調和を考え白色変更にされた。
Xシリーズのみ高画質、高音質を実現するために新設計の専用シャーシを使っている。天板に厚さ4mmのアルミ押し出し材を使うことで、シャーシ強度を高めつつ、放熱性と耐ノイズ性を向上させた。4mm厚の天板は、同社初のBlu-ray Discレコーダー「BDZ-S77」から現在に至るまで最厚という。さらに天板とサイドシャーシは二重構造になっており、異なる素材を組み合わせるなどして、振動やノイズを軽減している。底面には従来のXシリーズ同様、偏心インシュレーターを採用した。
Xシリーズのみ2系統のHDMI出力を備えている。1系統はテレビに接続し、もう1系統はプロジェクターに接続して切り替えて使える。同時出力はできないが、セレクターのように使えて便利だ。
X95が搭載するHDDは500Gバイト。今回から長時間のハイビジョン録画ができる「AVCモード」を、SRモードまで採用し、フルHD解像度に引き上げられた。さらにLSRとLRモードは1440ドットのHD解像度で記録できる。LSRは記録ビットレートを1Mbpsに少し下げることで、Blu-ray(25Gバイト)への記録時間を1時間伸ばした。
Blu-ray Disc(25Gバイト)1枚に12時間記録が可能な、LRモードは、前モデルではSD画質だったが、今回からHD画質に解像度をアップ。より使える長時間モードになっている。このLRモードを使えばHDDに最長で約245時間ものHD録画が可能。SRなどに比べればノイズが目立つが、バラエティ番組や情報番組の記録には重宝するはずだ。
録画時間の詳細については下表にまとめたので参考にしていただきたい。また、最高画質のDRモードでの利用がメインなら不足を感じるはずなので、ヘビーユーザーなら奮発して1Tバイトを搭載するX100を狙うのも一考だだろう。
録画モード | 解像度 | Blu-ray Disc(25Gバイト) | HDD(500Gバイト) |
---|---|---|---|
XR(AVC15M) | 1920×1080ドット | 約3時間 | 約64時間 |
XSR(AVC12M) | 1920×1080ドット | 約4時間 | 約81時間 |
SR(AVC8M) | 1920×1080ドット | 約6時間 | 約122時間 |
LSR(AVC 5M) | 1440×1080ドット | 約9時間 | 約184時間 |
LR(AVC 4M) | 1440×1080ドット | 約12時間 | 約245時間 |
ER(AVC 2M) | 720x480ドット | 約24時間 | 約490時間 |
使い勝手の部分では「x-みどころマガシン」がユニークだ。テレビガイド雑誌を何度か手にしたことはあるだろう。テレビ誌は見やすさに違いはあれど、そのメインとなる内容は番組欄になるので、どの雑誌も同じだ。しかし、書店には何種類ものテレビ誌が並んでいる。その違いは巻頭の特集部分であり、その内容が雑誌としての価値を出している。
「x-みどころマガシン」は、このテレビ誌の特集部分をEPG情報から分析して、作ってしまうテレビのみどころガイド機能だ。話題の抽出方法は、EPGを分析し、キーワードの頻度から見出しを作り毎日更新する。
デジタル放送になり、地デジ、BSデジ、CSと受信できる放送波は増えたが、そのなかから見たい番組を探すの苦労する。それらを見逃さないためにソニーのBlu-ray Discレコーダーには、「x-おまかせ・まる録」「気になる検索」などがついており、キーワードによる番組サーチや自動録画を実現していた。
この番組検索の優秀さが、他社製品に水を空けていた。ではなぜ新たに「x-みどころマガシン」を搭載したのか? これは、好みだけでなく、世の中のトレンドから見どころを見つけよう、という立ち読み感覚の機能だ。
悲惨な事件が起きると「殺人」「自殺」などのネガティブなキーワードばかりが抽出され、暗いニュースのオンパレードになる可能性もある。そこであらかじめNGワードが設定されており、ネガティブな内容はピックアップされない。
筆者も数日間使用したが、バラエティ番組の特番を教えてくれたりと、便利に使えた。ニュース性のあるものはすべて省くわけではない。テスト中にロシア人力士の大麻吸引問題が話題になっていたら、注目のキーワードには「力士」がピックアップされていた。
詳細を調べると、問題になったロシア人力士の話題を取り上げた情報番組がピックアップされていた。なかなか時事問題にも強いようだ。毎日開くことで何気ない番組との出会いがあるのが楽しい機能だと感じた。
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