長年ハイテク業界を主導してきたIBMが、マサチューセッツ州ケンブリッジに新たな研究センターとして「IBM Center for Social Software」を開設すると発表した。消費者向けウェブアプリケーションから企業向けのコミュニケーションツールに至る「ソーシャルソフトウェア」の開発拠点となるという。開設にあたり、Dow JonesおよびThomson Reutersの医療関連部門に所属する研究者が「企業レジデント」として同施設に駐在することに同意している。
IBMの発表によると、IBM Center for Social Softwareは「新しいタイプの共同研究環境を構築してソーシャルソフトウェアに関して最も困難な問題に取り組み、新しいビジネスモデルを確立し、次世代のWeb 2.0アプリケーションの創出を支援し、人々がバイラル(口コミ)コミュニティーを形成する理由とその過程、ならびにこうしたコミュニティーがわれわれの日常生活に与える影響を見極める」という壮大な課題に取り組むという。
IBMは今後、この新センターにおけるプロジェクトで、政府機関や他の企業、大学や研究機関、ならびにベンチャーキャピタルコミュニティーとも協業していく計画だ。同センターのパートナーになると従業員を同施設に派遣することが可能になり、IBMの研究者と共に、企業の社内ネットワークからソーシャル検索や検出、クラウドコンピューティングに至るさまざまな研究プロジェクトに参加できる。
IBMフェローで同センターのディレクターに就任するIrene Greif氏は米国時間9月17日、声明で次のように述べた。「Center for Social Softwareは、ソーシャルコンピューティングコミュニティーと当社の顧客が、現在開発されている最も革新的なソーシャル技術に関して共同研究できるチャネルだ。われわれはこのセンターが、トップクラスのソーシャルコンピューティング技術者が世界中から集まり、協力して研究に取り組み、革新をもたらす場になると考えている」
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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