Google、Liberty Global、HSBCの3社がO3b Networksと呼ばれる新興企業を支援する。O3bには、現在インターネットへのアクセス手段を持たない「30億人(other 3 billion)」にインターネットアクセスを提供するという野望があり、社名の「O3b」はこの「other three billion」にちなんで付けられた。
O3bは、取り組みの第一段階として、16基の低下価格衛星の製造を開始しているという。これらの衛星が、まだ高速ネットワーキングケーブルが設置されていないアジア、南米、アフリカ、中東の新興市場などにインターネット用基幹回線を提供する。これらの衛星と、携帯電話やWiMAXの基地局とを結び、実際にはそれらの基地局からアクセスサービスを提供する。
O3bは米国時間9月2日に次のような声明を発表した。「O3b Networksのシステムは、世界で最も急成長を遂げている通信サービス市場における通信インフラのエコノミクスを一新する」
O3bによると、2010年に同サービスの提供開始を予定しており、将来衛星の数をさらに増やす可能性もあるという。
Googleはこれまで、市営Wi-Fiネットワークや他の無線ネットワーキングなど、インターネットアクセスの普及を積極的に推進してきた。その背景には、インターネットアクセスが増えれば、ユーザーベースやオンラインサービス事業の拡大につながるという同社の思惑がある。無論、Googleの広告事業の持続的成長にも寄与する。
GoogleのAlternative Access TeamのプロダクトマネージャーLarry Alder氏は次のように述べている。「O3bのビジネスモデルにより、現地の起業家や企業は、現在十分なサービスを受けられない地域、あるいは遠隔地に住む人々に、インターネットサービスやモバイルサービスを、リッチなウェブアプリケーション利用に必要なだけの通信速度で提供可能になる」
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果