マイケル・ムーア監督、インターネットのみでの映画公開を計画

文:Steven Musil(CNET News.com)
翻訳校正:ラテックス・インターナショナル
2008年09月08日 11時16分

 映画監督のMichael Moore氏は、自身の最新ドキュメンタリー映画を、インターネットでのみ無料公開する計画だ。映画館での公開は予定されていない。

 Moore氏が2004年の米大統領選挙中に激戦州の62都市を回って若い有権者の声を集めたドキュメンタリー映画である「Slacker Uprising」は、米国時間9月23日から3週間、ダウンロードできる。この97分の映画を収めたDVDは10月7日、Amazon.com、Netflixからリリースされる予定。

 Moore氏は9月4日に声明で、「この作品は完全にファンへの贈り物として制作、公開される。唯一の見返りわれわれが願うのは、これまでで最大数の若い有権者が11月の選挙に投票することだ。Slacker Uprisingは、多くの人々がソファから立ち上がって、1票を投じるきっかけになると思う」と述べた。

 Moore氏側は、映画館での公開は全く考えていないと述べた。今回の作品は制作に約200万ドルの費用を要したが、興行ではあまり利益を見込めない可能性がある。前作の2本のドキュメンタリー映画である「シッコ」「華氏911」は、これまでに公開されたドキュメンタリー映画の中で最高の興行収入を上げている作品のトップスリーに入る。

 この映画はBlipTVでダウンロード可能になる予定である。予告編は記事末尾を参照。

 今回の予定している作品公開は、2007年10月にアルバム「In Rainbows」をインターネットでリリースしたRadioheadを手本にしたものだ。Radioheadは、ファンに好きな価格でアルバムをダウンロードするよう呼びかけたが、基本的には無料で手に入れることができた。Radioheadはこのプロモーションによる売り上げを公表していないが、収入はあまり良くなかったと憶測されている。

 Trent Reznor氏がリーダーを務めるバンドNine Inch NailsはRadioheadに倣ってアルバム「Ghosts I-IV」のデジタル版を無料で提供し、そのプレミアム版を有料で販売した。Reznor氏は8月、その時点での取引件数は78万1917件に達し、160万ドルを売り上げたと述べた。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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