さっそくこのタバコ型ケータイのスペックを見てみよう。まずは箱に書いてあるメーカー名を探してみるが……どこにも名前がない(苦笑)。製品の電池をはずしたところに小さく「型番:3838」とのラベルが貼られているだけだ。こんなことでいいのか?と中国トンデモケータイに初対面した人は思うだろうが、こんなもんでいいのだ(笑)。
わけのわからぬ、名も知れぬ(というか名も出してないんだけど)メーカーがケータイを作ってしまうところが中国パワーの恐ろしさなのだ。もっとも本来はこのような製品の販売は中国でも許可はされない。まぁそのあたりのことには眼をつぶって、とにかくこのおもしろいタバコ型ケータイの魅力に迫ってみることにしよう。
なお箱の裏にはスペックが書かれているが、これまた全部信じてはいけない。たとえば目に付く機能を見るとこんなことが書いてある。
思わず書いてあることに突っ込みを入れたくなるわけで、実際に操作してみないと本当のスペックがわからないのも中国トンデモケータイの楽しみの1つ。「買ってみたらメガピクセルカメラなんてウソだった!クレームしてやる」なんて思っても、そもそもメーカーがわからないんだからクレームのしようもない(笑)。
買ったお店に持ち込んでも「うちは売ってるだけなのでメーカーに直接文句言ってちょうだい」と言われてしまうだろう。まぁそもそもこんなケータイ、まともな商品ではないのだろうからスペックなんて気にして買うものじゃないってことなのだ。そう、ケータイに機能を求める人は最初っからこんなケータイは買わないわけである。
では改めてタバコ型ケータイを見てみよう。まずは本体。内部にはGSMケータイとしてはおなじみのSIMカードスロット、そしてmicroSDカードスロットまで備えている。内側上部のタバコは実は作り物だ。
しかし「中華」のロゴのある電池蓋側にはまさしく本物のタバコが入っている。ここには7本のタバコを収納可能であり、愛煙家にとってはタバコとケータイを1つにできる夢のケータイかもしれない。あるいはタバコの本数を減らしたい方には、このタバコケータイにすれば1日7本までしか吸えないというメリットがある(と思うが効果は不明)。
外観はまさしくタバコそのものだ。正面というか背面というか、携帯電話側には小振りのディスプレイと数字キーを備えている。ディスプレイ左右にはスピーカーの穴がありステレオサウンド対応のように思えるが、実際に音を聞いてみると両方から同じ音が出ているようである。そして側面にはカメラを装着。
この位置のカメラは実は絶妙で「タバコを取り出すふりをしながら、こっそりと撮影」ができるのだ。おそらく開発者はスパイ映画を多数見てきたのだろう。中国でどこでも売っているタバコをスパイカメラにしたい、そんな想いがこのタバコケータイに詰め込まれているようにも思えるのだ(だったらわざわざケータイにしなくとも「タバコ型デジカメ」でいい気もするが)。
他の機能説明は省略する。まぁ通話ができてSMSができてWAPにつながってMP3やMP4再生ができるなどなど、ベーシックな機能は一通り揃えている。とりあえず買ってくれば最低限フツーには使えるので不自由することはないだろう。
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