写真とコラージュに興味がある者として、Microsoft Researchによる「AutoCollage 2008」という新ツールの発表は、すぐに筆者の眼をとらえた。
最も感動したのは、Microsoft Researchがここのところ、他の製品開発グループのような動きを見せていることだ。まず、目に入ったのがAutoCollage 2008という名前。研究所発のものではない印象を受ける。次に印象に残ったのは、このプログラムをダウンロードするには「Windows Marketplace」から20ドルで購入しなければならないこと(30日間の無料トライアルバージョンもあるが、下記の写真のように大きな透かし文字がコラージュに入る)。
筆者は、英国ケンブリッジのMicrosoftの研究所で同プロジェクトに従事している研究員を見つけだすことに成功した。ソフトウェアアーキテクトのJohn Miller氏が所属するインキュベーションチームは、同研究所のアイデアを活用した製品の開発を支援する。同氏はこのコラージュツールにひかれた理由について「本当に興味深い技術と、自分の母親に話したくなる要素を兼ね備えていた」と述べた。
この製品は、画像フォルダからどの画像が最も重要そうかをランク付けし、人間の顔を検出して、注目すべきキーポイントとなるものを探し出す。そして画像を回転させたり、大きさを変えたりして、最終的なコラージュを制作してくれる。このコラージュは4×6インチか8×10インチのサイズで保存と印刷ができる。
とはいえ、多くのプロジェクトのように、この製品を出荷するまでには多くの作業を要したとMiller氏は語る。それゆえ、この製品は有料で提供されることになった。
Microsoft Researchが技術をエンドユーザーに直接販売するのは、今回が初めてではないにしろ、珍しいことである。現在販売中のプロジェクトは、もう1つ存在する。それは、「.NET」サービス用の「 Microsoft Automatic Graph Layout 2007」だ。MicrosoftはAllegianceと呼ばれるゲームもかつて販売していた。このゲームにはMicrosoft ResearchのチーフであるRick Rashid氏が一部関わっていた。同ゲームとそのソースコードは無料で公開されている。
AutoCollageからは、研究に投資した資金からリターンを確実に得ようと、Microsoftが取り組みを拡大していることが伺える。同社は、技術を製品チームに移転することを第一の目標に据える一方で、商品化の計画がない技術については新興企業にライセンスする方法も探っている。、
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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