サイトの設立当時のアクセス数はごくわずかだったが、その後、急速に増加してサイトの帯域幅を超え、Nakagawa氏とUnebasami氏はたびたびホスティングサービスの問題に悩まされることになった。
Huh氏によれば、2007年4月のある日、同氏のウェブページにI Can Has Cheezburgerがリンクされ(Huh氏は当時このサイト名を聞いたことがなかった)、その結果、アクセスが殺到してサイトがダウンした。Nakagawa氏は謝罪し、リンクの削除を約束したが、それをきっかけに関係が生まれた。
それからまもなくの2007年7月、Huh氏はI Can Has Cheezburgerの買収を提案し、サイトとともに、2人の創設者の頭痛の種、つまりサイトの拡大に伴って生じた解決できそうにないサーバの問題を引き受けると申し出た。
Time誌によれば、Huh氏と投資家はこのサイトに約200万ドルを支払ったという。
これまで、ページビュー数は1カ月に数千万件あったが、買収後間もないころには失速したように思われた。
「投資家に、わたしたちが購入したサイトには猫の写真が掲載されており、しかも、ただの猫の写真ではなくて、つづり間違いの言葉が添えられた猫の写真だと話したら、投資家は弁護士を呼ぶだろう」(Huh氏)
Huh氏は、サイトを所有した当時、「自分たちが何をしているのかまったくわからなかった」が、次第に、トラフィックを改善するために大々的な変更を試みるよりも、サイトの巨大なコミュニティのなすがままにした方がいいと判断したことを認めた。
結局のところ、このサイトをサイトたらしめていたものはコミュニティだった。Huh氏いわく、「あれこれいじってはならない。このサイトにはコミュニティがある。(利用者のLOLCatの)投稿がなければ、コンテンツはない。そして、コンテンツがなければ、アクセスもない」
そして、この判断はよい結果をもたらした。アクセス数は横ばいだったが、コミュニティに任せ、サイト利用者に引き続きの投稿を促すことにより(多くはこのサイトのLOLCat作成ツールを利用している)、アクセス数が再び増加しはじめた。
事実、まもなく、1カ月のページビュー数が3000万件近くまで上昇していった。
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