オンライン広告への進出を図るMicrosoftがまた別の買収に焦点を合わせている可能性があると、Advertising Ageが米国時間8月25日に報じた。
報道によれば、Microsoftは、同社の所有する広告代理店Avenue A/Razorfishを英国の巨大広告会社WPP Groupに売却する交渉を再開しており、その中で新たな提案をしているという。
この交渉に詳しい筋の話としてAdvertising Ageが伝えたところでは、今回の交渉でMicrosoftは、かつてAvenue A/Razorfishを完全買収したのとは対照的に、資産交換を含めることを検討している模様だ。
MicrosoftはAvenue A/Razorfishを手放し、その見返りとして24/7 Real Mediaの広告提供ツール「Open AdStream」と現金をパッケージでWPPから受け取ろうとしている。Avenue A/Razorfishの売却価格は、大半の広告会社の価格より高くなるだろうが、この規模のインタラクティブ広告代理店が買収に適することはめったにない。
Microsoftがインタラクティブ広告代理店のAvenue A/Razorfishを買収したのは2007年のことで、60億ドルを費やしたオンライン広告会社のaQuantive買収の一環だった。この買収は、「Atlas Media Console」と「DRIVE Performance Media(DRIVEpm)」を手に入れることも主要な目的としていた。Atlas Media Consoleはデジタルマーケティング技術を提供するツールで、DRIVEpmはオンライン広告の在庫を大量購入し、ターゲット市場に応じて広告会社に再販するツールだ。
WPPにとっては、同社の主要な事業と比べて重要性が少ないと思われるウェブサイト運営者向け広告提供ツールを、この資産交換によって手放すことができるとAdvertising Ageは伝えている。
2008年になってYahooの買収交渉に失敗して以来、Microsoftが自社の検索広告プラットフォームへの取り組みを強化する方法を捜し求めていることを考えれば、こうした取引も驚くにはあたらない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」