サンフランシスコ発--米国時間8月19日、当地で開催されている「Intel Developer Forum」(IDF)で、Intelが9月に同社初となるデュアルコア「Atom」の出荷を計画していることが明らかになった。
この電力効率の高いモバイルプロセッサがターゲットにするのは、ネットトップと呼ばれるAtom搭載デスクトップだ。
この情報は、IntelのシニアバイスプレジデントであるPat Gelsinger氏によるIDFでの基調講演で明らかになった。この基調講演には、Intelが第4四半期の出荷開始を予定している「Nehalem」に関するより具体的な情報も含まれていた。Intelのデジタルエンタープライズグループのゼネラルマネージャーも務めるGelsinger氏は、8コアプロセッサが集積された初のウエハを披露し、Nehalemプロセッサの省電力機能を詳しく説明して、Nehalemが未来のモバイルプロセッサであることを裏付けた。
また9月には、Intelの45ナノメートル「Penryn」ファミリーの最後になる6コア「Dunnington」サーバプロセッサのリリースが予定されており、Gelsinger氏は、顧客への出荷は9月中に行われる見通しだと述べた。
Gelsinger氏の基調講演の大半はNehalemが中心で、IntelがIDFで強く推した機能の1つに「Turbo Mode」と呼ばれるテクノロジがあった。
Turbo Modeは基本的に、使われていないプロセッサコアをオフにし、残りの動作中のコアをより効率的に使うスイッチだ。Gelsinger氏によれば、この種の高度な電力管理テクノロジがNehalemベースのノートPCとサーバの両方に使われることになる。2009年出荷予定の8コアNehalemプロセッサのように、Intelがチップに搭載するコアの数を増やせば、このようなテクノロジはますます必要になってくる。
つまり、マルチコアプロセッサでは、あまり動作していないコアでも電力を消費するということだ。よって、例えば、4基のコアを非効率的に使うよりも、2基のコアをもっと効率的に使った方がよい。
Gelsinger氏の基調講演で講演したIntelフェローのRajesh Kumar氏は、Turbo Modeは、「電力管理専用の統合マイクロコントローラである電力管理ユニット」によって実現されており、約100万個のトランジスタが電源管理専用に使われていると述べた。
Gelsinger氏は基調講演後のインタビューで、「Turbo Modeでは、OSによる介入は不要だ。すべてハードウェアによって検出、管理される。使われていないコアを検出した場合、電力をほかのコアに再配分できる」と述べた。
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