IBMは、Linuxベースのスーパーコンピュータ向けとして同社初の認定オープンソースソフトウェアパッケージ「IBM HPC Open Software Stack」をリリースした。同社はLinuxに投資をはじめて10年となる。
IBMは米国時間8月5日、サンフランシスコで開催のLinuxWorld Conference and ExpoでIBM HPC Open Software Stackを発表した。同製品は、スーパーコンピューティングクラスタの導入を容易にするもので、特に異なる種類のプロセッサを組み合わせたハイブリッドクラスタに適しているという。
オープンソースとして公開することで、開発コミュニティーは新しい機能の追加や検証に参加できる。これは、急速に変化しているスーパーコンピュータ分野では重要なことだ、とIBMは説明している。
イリノイ大学全米スーパーコンピューター・アプリケーション・センター(NCSA)のソフトウェアレポジトリ経由で提供される。
まずは、「Red Hat Enterprise Linux 5.2」と「IBM Power6」の組み合わせをサポートする。IBMは、スーパーコンピュータサーバ「IBM Power 575」やx86プラットフォームである「IBM System x 3450」「IBM BladeCenter」「IBM System x iDataPlex」などへの対応も進めていくという。
HPC Open Software Stackは、IBMが検証・統合した複数のソフトウェアツールが含まれている。その1つが「IBM Extreme Cluster Administration Toolkit(xCAT)」だ。xCATは当初、Intelのx86アーキテクチャをベースとした大規模なクラスタ向けに開発されたツールだが、その後IBMのPowerアーキテクチャ向けに改良されている。
xCATは、ニューメキシコ州にあるロスアラモス国立研究所にある国家核安全保障局(NNSA)の「Roadrunner Project」で利用されている。同プロジェクトは、ハイブリッドクラスタとして、現在スーパーコンピュータTOP500ランキングで世界で最も高性能なスーパーコンピュータとしてランクインしている。
xCATのほかには、「Advance Toolchain for Power Systems 1.1」、インストールスクリプト、リソース管理ツール、クラスタ管理ツールキットなどがIBM HPC Open Software Stackに含まれている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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