ネット黎明期から続くウェブサイト作成サービス「Yahoo!ジオシティーズ」 - (page 2)

原田和英(アルカーナ)2008年08月08日 10時00分

 ジオシティーズはもともと、1994年にBeverly Hills Internetという名前で米国で設立されたサービスだ。名前が「ジオ(地理)シティーズ(町)」であるように、ユーザーはカテゴリに準じた「自分の町」を選んで、そこにホームページを作成した。その町が、作成するサイトのジャンルと結びついているという仕組みになっており、たとえば、PC関連のサイトならば「シリコンバレー」、エンターテインメントならば「ハリウッド」という具合だ(英語版Wikipedia参照)。

 Yahoo!ジオシティーズの収益源は、ドメインの販売や有料版(広告がない、商用利用可能、CGI利用可能など)による課金が見受けられる。また「アドパートナー」というアフィリエイトに準じたシステムも提供している。しかし、気になるのは今後ヤフーの他サービスとどう連携していくのかという点だ。400万に上るサイトとユーザーをどのようにレバレッジを効かせるのか、という点がポイントとなってくる。

 なお、今回の記事の執筆にあたり改めて気づかされたのは、ヤフーの強さだ。確かにこのサービスは古株という強みはあるものの、それを差し引いても400万人という登録数を得るのは容易ではない。それを考えると、インターネットビギナーにとって、何かの入り口としてヤフーは依然として大きな求心力を持つのかもしれない。「ニュースはYahoo! ニュース」「株価はYahoo! ファイナンス」というような声を聞くにつれて、改めて日本におけるヤフーの存在感に気づかされる(もちろんそれらのサービスが相対的に魅力があるからという点も使われる理由としてはあるが)。

 とはいえ、ヤフーが運営するソーシャルネットワーキングサービス(SNS)「Yahoo! Days」やブログサービス「Yahoo! ブログ」が必ずしもほかより圧倒的なユーザーを集めているとは限らない。つまり、ヤフーがやるからといって必ずしも成功するとは限らないのだ。その点がまた面白いところなのだけれども。  いずれにせよ、ヤフーはこのような多くのユーザーを集めるサービスを数多く持っている。連携には仕様や部署の違いなどもあり、すぐにはうまくいかないと聞いているが、今後、この眠れる資産がどのように活用されるかに期待したい。

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