ソフトバンクモバイルは、iPhone 3G契約者が必須で契約しているパケット通信料定額サービス「パケット定額フル」について、利用パケット数に応じて変動する2段階定額制に改定すると発表した。これにより、月額通信料金が2990円からとなる。
8月利用分から適用する。現在パケット定額フルに加入している契約者は、自動的に8月利用分から改定後の料金が適用される。
これまでパケット定額フルは5985円の一律料金だったが、利用パケット数に応じて1695円から5985円に改定する。ホワイトプラン(i) 基本使用料の980円とS!ベーシックパック(i) 基本料の315円を合わせると、月額通信料金は2990円からとなる。1パケットあたりの料金は0.08円で、5985円円以上は使い放題となる。
また、8月6日からiPhone 3Gの取扱店において、iPhone 3Gの予約受付も開始する。「予約販売システムが整ったため」(ソフトバンクモバイル代表取締役社長の孫正義氏)とのことだ。
2段階定額を導入した狙いについて孫氏は、「当初、ヘビーユーザーを中心に売っていこうと思っていたが、学生やお年寄りなど幅広い層から『使いたい』という声が寄せられたため」と説明。頻繁にインターネットを使わない層がiPhoneを購入する際の敷居を下げることで、拡販したい考えのようだ。
「(iPhoneを使う人は)ヘビーユーザーだから、2段階定額にしても上限にすぐ行ってしまうので意味がないという議論を社内でしていた。しかし、ちょっと楽しみたいというユーザーもいる。最初から月額利用料金が7280円というのは高すぎる、というポジティブな理由で決心した」(孫氏)
また、当初不安視されていたネットワークへの負荷についても、「iPhoneユーザーの平均トラフィック量が想定内に収まりそうだということが分かったので、ある程度(台数の)ボリュームを取りに行っても対応できるというめどがついた」とし、ネットワークに問題はないとの認識を示した。なお、iPhoneユーザー1人あたりのトラフィック量は、既存ユーザーの10〜20倍とのことだ。
ただ、ソフトバンクモバイルとしては、2段階定額を取り入れることで、ユーザーにWi-Fiの利用を促し、ネットワークの負荷軽減を図る狙いもあるようだ。「(2段階定額にすることで、Wi-Fiを使う)金銭的メリットがユーザーにも出てくる。ユーザーはネットワークコストを考え、我々はネットワーク効率を考える。それは両者にとってWin-Winになる。2段階定額の導入でユーザーを増やすとともに、顧客も我々もネットワークコストが下がることになるというのを期待している」(孫氏)
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス