Yahooは、検索結果をより優れた、潜在的有用性の高いものにするため、「SearchMonkey」テクノロジを一部デフォルト設定にし、LinkedInのコンタクト情報や、Yelpによるビジネスのレビュー、「Yahoo Local」に登録された地元企業などを表示するようにした。
Yahooの検索結果の大部分は、飾り気のないテキストだけのウェブサイトのリストだ。だがSearchMonkeyでは、Yahooのサーバーが、検索結果にAmazon.comにおける商品価格や映画の評価といったさまざまな情報を追加して、よりリッチな結果を返せるようになる。もし説明の通りに機能するなら、検索結果の有用性は高まり、離れていった検索ユーザーを呼び戻し、SearchMonkeyを利用するサイトへのトラフィックを増やして、YahooがGoogleに対抗する助けとなるだろう。
SearchMonkeyを使ってYahooにおける自社の検索結果を目立たせたいと考えるような企業の多くにとって、一般に障害となるのは、ユーザーがSearchMonkeyのアプリケーションギャラリーに行って特定のSearchMonkeyの動作を有効にするよう仕向けなければならないことだ。しかし、Yahooは米国時間7月31日の夜、3つのアプリケーションについて、SearchMonkeyのオプションをデフォルトで有効にした。これにより検索ユーザーはすべて、リッチな検索結果を目にすることになり、Yelpメンバーによるレストランや企業のレビューをチェックしたり、Yahoo Localの情報を使って近くにある企業同士が交流したり、LinkedInに登録されている人と連絡を取り合ったりできる。
SearchMonkeyは「セマンティックウェブ」技術に基づいている。同技術は、ウェブサイトの情報にコンピュータが処理できるタグを付けて、データをより高度に構造化することを目指すものだ。
Yahooは8月1日、同社の「Yahoo Search Blog」上で、デフォルト設定にするアプリケーションは、慎重に選択していると述べた。
Yahoo Search製品管理ディレクターのAmit Kumar氏は、次のように述べている。「アプリケーションを『デフォルトで有効』にするには、いくつか必要な条件がある。サイトの構造化データへのセマンティックなマークアップ、あるいはデータフィードを通じたアクセス、巧みに設計されていて広く役に立つアプリケーション、そして良好なユーザー評価だ」
また、Yahooが一部ユーザーを対象として、Yelp、LinkedIn、Yahoo Localのアプリケーションをテストした結果、良好な結果が得られたという。
「SearchMonkeyがどのようにユーザー評価に影響を及ぼすかを見るために、われわれは通常、一部のユーザーに対してアプリケーションをデフォルトで有効にし、それによってユーザーの利用度が変わるか否か、変わるとすればどのように変わるかを計測する。われわれが、Yelp、LinkedIn、Yahoo Localから始めたのは、それらがYahooと構造化データを共有する最初のパートナーに名を連ねていたためだが、テストの結果、ユーザーがこれらのアプリケーションを有用だと判断したことがわかった。実際、クリックスルー率が15%も向上する事例がいくつかあった」と、Kumar氏は述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」