カリフォルニア州下院議員が同州検事総長に対し、検索広告分野における米YahooとGoogleの提携が消費者のプライバシーに与える影響について調査するよう要請した。
Joel Anderson下院議員(サンディエゴ選出、共和党)は、カリフォルニア州検事総長のJerry Brown氏に宛てた書簡の中で次のように述べている。「今回この書簡を書いたのは、GoogleとYahoo両社の検索広告事業間で行われる商取引案に対する正式な調査を開始し、迅速かつ断固たる行動を取るよう、検事総長から事務局のスタッフに指示していただきたいからだ」
フロリダ州、アーカンソー州、コネティカット州の検事総長は、すでにYahoo、Google間の提携の調査を開始しており、さらに司法省も綿密な調査に乗り出している。
Anderson氏が特に懸念しているのは、この提携によりGoogleが検索広告市場を常に監視、追跡可能になり、検索者のプライバシーが脅かされる恐れがある点だという。
Anderson氏は今回の書簡を7月18日にBrown氏に送付し、米国時間7月29日に内容を公表した。同氏はその書簡の中で、「今回のように、インターネット検索と検索広告の両分野で、市場が集中し1つの企業によって委ねられた場合の潜在的な影響を考えれば、少なくとも、綿密な調査を実施するのが当然だ。プライバシー保護のために、適切な消費者保護手段と透明性を確保しなければならない」とし、さらに次のように続けた。「消費者がどの製品に関心を持っているかを探るために、オンライン行動を『データマイニング』することは、Googleの収入の流れ、および事業計画において大変重要な役割を果たしている。仮に、Googleがインターネット検索の9割以上を支配できるとしたら、同社のデータマイニング能力は比類なきものになり、同社によるウェブ広告市場の支配を競合他社が打破することが近いうちに不可能になってしまう」
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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