検索業界が迷惑がっている行為といえばクリック詐欺。クリック詐欺とはウェブサイトのオーナーが広告収入を増やすために自分のウェブサイトにある広告をクリックしたり、競合他社の広告予算を浪費させるためにその会社の広告をクリックしたりする行為のことだ。
独立系クリック監査会社の大手Click ForensicsはYahooと手を組み、クリック詐欺による被害額を埋め合わせて欲しいという広告主の負担を軽減させようとしている。
Click Forensicsは米国時間7月9日、ソフトウェア「Fully Automated Click Tracking Reconciliation(FACTr)」を発表し、これにYahooが対応することを明らかにした。このソフトウェアを利用すると、広告主は、Click Forensicsが検出した検索広告キャンペーン中のクリック詐欺について、Yahooに問い合わせることができる。ソフトウェアは、Click Forensicsの新しい広告監査サービスの新機能として提供される。サービスの月額料金はアカウント数に応じ、250〜数千万ドル。
Click Forensicsのマーケティング担当バイスプレジデントSteve O'Brien氏は次のように述べている。「オンライン広告主にとって、いたずらに手間のかかっていた作業を自動化するのが目的だ。ユーザーはクリック操作だけで、『このレポートをYahooに提出し、自分の支払った対価に応じたサービスを受けられるようにしたい』という意思を示すことができる。残りの作業はバックグラウンドでわれわれが実行する」
Click Foresicsの試算では、検索広告のトラフィックのうち16.3%がクリック詐欺によるものという。
この取り組みにGoogleが参加しないのはなぜか。O'Brien氏によると、Googleはクリック詐欺に対して異なるアプローチをとっている。Googleは広告主に対し、同社のシステムはクリック詐欺へのフェイルセーフ機能を備えており、その料金は課金しないと述べている。だがO'Brien氏は「Googleとは交渉中」とも述べる。
またYahooとGoogleが提携するなか、広告主は同じキャンペーンでもYahooからより良いサービスを受けられるようになる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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