オリンピックは国際的な親善と友好のスポーツイベントとされているが、NBCはそう思っていない、あるいは友好的ではありたくないようだ。
北京オリンピックのテレビ放送独占権を持つNBCは視聴者に届けるコンテンツの充実に長年取り組んできた。2000年のシドニーオリンピックでは、ウェブサーファーをテレビへと誘導するための写真と放送予定以上のものではなかったが、NBCOlympics.comを開設した。
2004年のオリンピックではハイビジョン放送を導入、開会式の放送を心待ちにしていた人たちと飛び込み(水泳)の同じ場面を繰り返し見たかった人たちを喜ばせた。
2006年のトリノ冬季オリンピックではインターネットでの提供に取り組み、ホッケーの決勝戦をインターネットストリーミングでライブ提供した。
そして、今年2008年のオリンピックでようやく形が整ったようだ。1400時間のテレビ放送のほかに、インターネットで3000時間に及ぶハイライトをオンデマンドで提供、ブログや解説、さらには仮想リーグゲームまでも計画されている。
しかし、インターネットはあくまでもテレビ放送の補完だ。NBC Sportsのデジタルメディア担当シニアバイスプレジデントPerkins Miller氏がAP通信に語ったところによると、テレビ放送が予定されているものについてはオンラインでの提供は放送後になるという。
国際オリンピック委員会から35億ドルで競技の放送権を獲得したNBCは自社以外のウェブサイトと友好関係を築こうとせず、そのためNBCOlympics.com以外のウェブでは競技を見ることはできない。ほかのウェブサイトもオリンピック代表選考会の映像を提供することはできるが、NBCOlympics.comへのリンクと開幕までに提供を終了することが条件だ。
NBCはウェブサイトにテレビの視聴者をとられるのではないかと恐れているのだろう。
NBC OlympicsのプレジデントGary Zenkel氏はAP通信に次のように語っている。「心配していないと言えばうそになる。だが、われわれは本気でこの仕事に取り組んでおり、過去と同じような成果を収めるつもりだ」
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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