AMDは、Havokの持つゲーム技術をAMDプロセッサに最適化するため同社と協力する計画だ。米国時間6月12日に両社が発表した。
計画では、AMDのマルチコアプロセッサとグラフィックス処理装置(GPU)を利用するゲーム向け物理エフェクトを最適化する予定である。
ゲーム物理は、ゲームに物理法則、つまり現実世界のシミュレーションをもたらす。たとえば、爆発は地形しだいでさまざまにモデリングすることができる。
2007年9月にIntelに買収されたHavokは、デジタルメディアクリエーター向けに開発ツールとサービスを提供している。Havokの技術は、「BioShock」や「Stranglehold」「Halo 2」「Half Life 2」などのゲームタイトルで採用されているほか、「マトリックス」や「チャーリーとチョコレート工場」などの映画でも特殊効果を作り出すために使われた。
物理コードはこれまで、AMDの4コアプロセッサである「Phenom X4」などのCPU上で動いていた。この協力の一環として、HavokとAMDは、AMD CPU上でのHavokの物理技術をさらに最適化していくことを計画している。AMDのGraphics Products Groupでマーケティング担当バイスプレジデントを務めるMatt Skynner氏によると、約300タイトルが現在、AMD CPU上のHavok物理技術に最適化されているという。
しかし、AMDはこうしたCPUを中心としたアプローチをさらに進め、GPU上のコンポーネントの最適化も目指している。「計画では、物理(技術の)のうちGPU上で高速処理可能なものを正しく選定し、活用する点でもHavokと協力していく」(Skynner氏)
HavokのマネージングディレクターであるDavid O'Meara氏は声明で、「われわれが主要なゲーム開発者らから得たフィードバックの中には、中核となるゲームプレイシミュレーションは、CPUコア上で実行されるべきだという意見がある。中核となるシュミレーション以外では、特定のシュミレーションの計算で超並列処理製品(GPU)の能力を生かせる技術的可能性がある」と述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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