AppleがiPhoneについて発表した内容は、何ら革新的なものではない。事実、iPhoneが成し遂げたことの大半は、RIMがすでに自社のビジネスモデルで確立したベストプラクティスへの対応といえるだろう。
要するに、BlackBerryはiPhoneではないということだ。たとえあなた方の好きなBlackBerryとほとんど同じ機能を搭載し、BlackBerryのやり方のほとんどをまねているとしても、iPhoneはiPhoneなのだ。
個人市場では、iPhoneはひとり勝ちの状況だ。AppleがiPhoneをもっと企業に優しいものにするという決定を下す前に、すでに個人向けではトップの携帯電話であり、付加価値が花を添えている。
エンタープライズ市場においては、iPhoneではBlackBerryでできることの半分しかできなかったため、BlackBerryがトップを維持していた。企業は何か新しいことを試したいと思っていたかもしれないが、2007年は無理だった。
そして今、状況は一変した。
iPhoneは初めて、個人と企業の両方に大きくアピールし、一方、BlackBerryはのけ者にされている。
もちろん、BlackBerryはすばらしく、とても機能的かもしれない。しかし、iPhoneではなくBlackBerryを選んでもらうようにするには、どうすればよいのか。Appleは大衆の心をつかんでいるだけではない。iPhoneとBlackBerryを並べると、iPhoneの方が明らかに進んでいるように見える。
つまり、今やiPhoneはBlackBerryと同じ企業向けの機能をすべて搭載しているだけでなく、個人向け携帯電話にほしいと思う機能も搭載している。このような状況で、BlackBerryを選ぶ理由などあるだろうか。
たしかに、Apple嫌いの人たちはBlackBerryを選ぶ(ばかばかしい)理由を思いつくかもしれないが、さほどハイテクに精通していない普通の人であれば、iPhoneが隣に並んでいる場合、BlackBerryを選ぶとは思えない。
米国時間6月9日、Steve Jobs氏はBlackBerryに引導を渡したのかもしれない。わたしたちは経過を見守る必要がある。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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