特定非営利活動法人日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)セキュリティ被害調査ワーキンググループは5月19日、「2007年度 情報セキュリティインシデントに関する調査報告書(Ver.1.0)速報版」を発表した。これは2007年に新聞やインターネットニュースなどで報道された個人情報漏洩事件の情報を集計、分析したものだ。
調査結果では、漏えい人数は2006年から約800万人増え、約3053万人となった。これに伴い、想定損害賠償総額も大幅に増加し、2兆円の大台を突破した。これには、大規模な個人情報漏えい事件(複合サービス事業1件、製造業1件)によって、約2307万人の個人情報が漏えいしたことが大きく影響している。
一方、事件の数は129件減少し864件となった。事件数は2005年以降、減少傾向にある。特に1件あたりの漏えい人数が少ない事件や、想定損害賠償額の低い事件などが減少傾向にあるという。
漏えいの原因としては、管理ミスによるものの件数が大きく増加した。また、誤操作の割合も増加している。一方で、紛失や置忘れ、盗難による事件の件数は減少している。
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