Microsoftは開発中の「Live Mesh」という名称の新製品の詳細を発表する計画だ。Live Meshは複数のデバイス間にまたがる「クラウド」でユーザーデータを管理するための製品らしい。
ZDNetのMary Jo Foley氏は、4月後半にサンフランシスコで開催される次回「Web 2.0 Expo」においてMicrosoftのLive MeshゼネラルマネージャーであるAmit Mital氏が発表する予定の「Get Mesh!」という講演のタイトルを見つけた。
Foley氏はブログで、Live Meshの最初のベータ版が4月後半にリリースされる予定であり、これは複数のデバイスで構成されるネットワーク(メッシュ)にまたがってファイルを同期する製品だと述べている。
現時点でMicrosoftがメッシュを活用してどこに向かおうとしているのかを理解するための最善の方法は、同社が「Windows Live FolderShare」で何をしているのかを観察することである。FolderShareは、Microsoftが2005年にByteTaxiからFolderShareを買収したときに取得した技術に基づいており、複数のコンピュータにまたがってファイルを同期させ、同僚とフォルダを共有し、あらゆるコンピュータ(究極的にはあらゆるデバイス)からファイルにアクセスできるようにすることを目的としている。
複数のデバイスからなる「メッシュ」を管理するためのアプリケーションプラットフォームを開発することが、Microsoftが現在取り組んでいるプロジェクトの1つであることはわれわれも知っている。3月に開催された「Mix '08」カンファレンスでは、チーフソフトウェアアーキテクトのRay Ozzie氏が次のように述べていた。
デバイスのメッシュにまたがる統一されたアプリケーション管理によってデバイスベースのアプリケーションを一元的にウェブベースで配備する可能性についてちょっと想像してみてほしい。ユーザーが保有しているすべてのデバイスを認知するアプリケーションプラットフォームを想像してみてほしい。今まさにそれが実現しようとしており、われわれはMicrosoftのあるチームにこの具体的なシナリオについてしばらくの間取り組ませる。まずはPCから始めて、ユーザーが保有するすべてのPCをシームレスなメッシュに組み込み、ウェブをハブとして利用するユーザーや開発者などのあらゆる個人にとってどうしたら仕事が楽になるかという問題に注力していく。
「LiveSide.Net」の人々は、MixカンファレンスでWindows Live Platform ServiceのゼネラルマネージャーであるGeorge Moore氏に話しかけ、Live Meshに関する次のような説明を引き出した。
Live Mesh は、「AtomPub」「Feedsync」「Microsoft Sync Framework」およびSSDSの各要素を利用して、複数のコンピュータやデバイスにまたがる情報を同期し、情報をクラウドに格納してウェブからアクセスできるようにするものだ。そして、協働作業時の同期で発生するコンフリクトを解決し、他者を招待してクラウドに格納されているメッシュフォルダで共同作業ができるようにする。ローカルデバイスにインストールされたクライアントが「Live Meshフォルダ」を作成し、それらのフォルダを簡単に同期できるように1つにラッピングする。Live Meshでは「メッシュ」内のデバイスにリモートからアクセスできる。しかもファイルやフォルダだけでなく、アプリケーションにもアクセスできる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」