Battelle:必ずそうすると言っているわけではありません。そうではなくて、これらのサイトが資金調達を目指すときに備えておくことは、悪い考えではないと言っているのです。展開の速いビジネスモデルでは、強いバランスシートを持つことは役に立ちます。
Battelle:こういう説明で納得していただきたいのですが、われわれはベンチャーキャピタルの支援を受けている企業です。そして、ベンチャーキャピタルに支援された企業はすべて、いつかは、どんな形であれ潜在的なオファーを検討することに関心を持つようになります。これまで報じられてきたことについて、私は肯定も否定もできませんが、今言えるのは、最終的にどこがFMを所有するにせよ、その会社は、FMのビジネスモデルを確信すること、そのビジネスモデルで何をすべきかを理解していること、われわれのモデルの一部であるパブリッシャーを含む全員にとって適正な金額を支払うことが求められるということです。
ですから、仮にそのような金額での申し入れがあって、私がそれを受け入れないとしたら、取締役会と私は、ほかにもっと高い額の提示があるはずだ、と考えたということでしょうね。あくまでも、仮定の話ですが。
Battelle:私は、以前にも増してコンテンツの価値と質を信じるようになりました。私が変わったと思うのはコンテンツの制作です。私はここで、コンテンツという言葉を、従来のコンテンツに対する見方のほかに、サービスまで含めて非常に広い意味で使っています。しかし、コンテンツの制作はこの5年で切り離されてきたと考えています。メディアビジネス、つまり、ViacomやTime Inc.、CNET、Wired、Conde Nastから切り離されて、才能あるコンテンツの制作者たちが初めて、従来のメディアビジネスに頼ることなく配布に携わり、制作ツールを手に入れて、独自のコンテンツを制作し配信することが可能になったという意味です。
これは合理的な新展開であり、人々がこのような行為に興味を持つのは、読者に直接アクセスできるからです。没頭しやすい要素があるのです。それは非常に素晴らしいことで、著者と読者の関係は、ケーブルテレビや新聞スタンドなどの従来の配布チャンネルとはまったく異なります。そのような種類のコンテンツの消費は、双方向にやり取りがあって、読者も参加するものであり、私はそれを対話的消費と呼んでいます。
今ではこの新しい形が確かに存在し、従来のメディアビジネスモデルから独立して存在しています。簡単に言うなら、FMとは、そうした新しいエコシステムを形成する試みです。FMが提携しているサイトは150あり、これらのサイトの運営者たちは自分の運命に責任を持ちたいと考えているということがわかったのです。
自分の運命をコントロールしたいと思い、知的財産は自分で所有していたいと考える人であれば、パブリッシングパートナーやビジネスパートナーと契約するほうが、Viacomのための仕事を強いられるより、はるかに好ましいのです。こうしたパートナーたちは、コンテンツを支配したり改変を求めたりせず、知的財産を奪うこともなく、コンテンツの新しい組み合わせ先を見つけてくれるわけですから。したがって、これはある種の新しいビジネスモデルですが、書籍出版や旅行代理店、ウェブ広告ネットワークなど、他のビジネスモデルから多くを拝借しているのです。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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