SkypeとKazaaの創業者によって設立され、大きな話題となった動画配信の新興企業であるJoostは、PtoPソフトウェアのブラウザベースバージョンによって救われることになるだろうか?
PortfolioのKevin Maney氏は、かつての注目企業のJoostに関して、長編の紹介記事を書いており、その中で、今後の開発についても、あるとっておきのニュースに触れている。「視聴者は2008年中に、ブラウザ画面内でJoostの動画を見られるようになるだろう」と、同記事では明らかにされている。現在、Joostの利用には専用ソフトウェアのダウンロードが必要だが、多くの批評家は、このソフトウェアを、他のほとんどのオンライン動画配信分野の新興企業が、ブラウザベースでサービスを提供している中で、Joostが壁に直面している主な要因に挙げている。「Joostのホームページを訪れ、Seth Green作の痛烈な『ロボットチキン』や、『ロッキー&ブルウィンクル』の昔の番組などをクリックすると、まるでYouTube上で動画を見るかのごとく、いとも簡単に視聴できるようになる」という。もちろん、これにはすべてYouTubeのようにスムーズに動作する技術が必要であり、動画品質は標準並みとなる。
2008年後半にブラウザベースのバージョンの動画プレーヤーがリリースされる予定であるのかに関して、Joostの関係者からの正式なコメントは、現時点では得られていない。
Joostは、波に乗れる可能性を秘めていた。オンライン動画の海賊行為がはびこる中で、プロフェッショナルなコンテンツ制作者に、高品質の動画プラットホームを提供し、超一流の広告主からの売上を確保できることをアピールして、Joostは「YouTubeキラー」としてもてはやされたのだが、あまり魅力的なコンテンツがそろわず、NBC UniversalとNews Corp.によって立ち上げられたインターネット動画ベンチャーのHuluなど、より強力な競合企業が現れるに至って、Joostは支持を失ってしまった。
とはいえ最近では、オンライン動画配信を手がける「Audience Network」の中で、Joostをパートナー企業としているCBS InteractiveのプレジデントQuincy Smith氏が、引き続きJoostを見限ったりはしていないと語っており、Joostの最高経営責任者(CEO)であるMike Volpi氏は「進むべき道を熟知している人だ」と述べた。
おそらくJoostは、復活を遂げられるだろう。ブラウザベースのJoostの将来性は未知数だが、ずでに他のアクションも起こしている。その1つに、生放送のテレビ番組があり、NCAAの男子バスケットボールトーナメントから、試験的に放映が開始される。「March Madness」の試合を見られることが、少なくとも今のところは、インターネットユーザーの間で再びJoostが話題に上るきっかけとなっており、職場から離れられない人も、コンピュータ画面でJoostが見られることから、これはPR効果としては良い結果をもたらしている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス