UPDATE オースティンコンベンションセンターの満員の会議室にて、ニューメディアで注目される2人の大物が、非常に期待されていたインタビューに応じるべく、ステージ上に登場した。どちらの人物も、(Facebookの創業者である)Mark Zuckerberg氏ではない。
その2人の大物とは、億万長者の起業家で、「Dancing with the Stars」にも出演していたMark Cuban氏が、Disneyの元最高経営責任者(CEO)で、現在はオンラインビデオの起業家として活躍するMichael Eisner氏にインタビューを行う形で、South by Southwest Interactive Festival(SXSWi)へ登場した。
Cuban氏は「あまり慣れてはいないのだが、本日は私が司会者を務める」と、自嘲気味に語りだした。「Mark Zuckerberg氏のインタビューを見て、もうわれわれは多くのことを学んだところだし、今回は私が自分のことを語ることにしよう」と、Cuban氏は冗談交じりに付け加えた。
ウェブの相互作用の難しさについて、長時間の独白を展開したことを除くならば、Cuban氏は、インタビューの大半をEisner氏に譲り、Eisner氏は、新たなオンラインビデオコンテンツ制作および配信を行う同氏の企業Vuguruが手がけた、ネット動画シリーズ物の新作「The All-for-Nots」について語った。
Eisner氏が、ブルックリンから生まれた架空のインディーズロックバンドの「Spinal Tapに似たロックンロール風の仕上がり」と評するThe All-for-Notsは、人気のあるビデオ番組「The Burg」の制作チームとの協力で誕生した。
Disneyを率いていた時代から見るならば、実に長い道のりであったが、メディア界の大物であるEisner氏は「こういう実験的な試みが、私は好きだ」と述べた。
Eisner氏の投資グループとなるTornanteは1年前、デビュー作となるティーンのドラマ「Prom Queen」を皮切りに、Vuguruを立ち上げた。MySpace.com上でのプロモーションと、Disneyの元CEOであるEisner氏のネームバリューがあったにもかかわらず、(Vuguruでの)冒険的な試みは「金儲けにはならなかった」と、Eisner氏は数カ月後に明かしており、ネット動画配信が利益性を確保できるようになるまでに、まだ何年もの時がかかるということがはっきりしたと語っている。
それでもEisner氏は、The All-for-Notsを送り出し、引き続き前進している。「自分の会社に関して興味深いと感じたことの中に、ストーリー性の高いプロフェッショナルなコンテンツが、インターネット上で活躍の場を見出し、可能ならば商用化に足る存在となる時がやってくるのかどうかを見極め、この事業がどこへ向かっていくのかを確かめられる点にある。これは実に楽しい経験でもあり、われわれは多くのことを学んだ」と、Eisner氏は述べた。
Eisner氏は、Cuban氏と聴衆に向かって、先駆者となるならば報われることになるゆえに、今後もオンラインビデオの分野で前進し続けるつもりであると語りかけた。
「全く突然にして、われわれが立ち上がる時が訪れ、インターネット上で、プロフェッショナルなコンテンツが爆発的なヒットを迎えることになるだろう」と、Eisner氏は述べている。
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