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究極のユーザビリティを追求した「LOOX Rシリーズ」の開発の裏側を探る[インタビュー前編] - (page 3)

インタビュー・文:大谷隆行 写真:渡徳博2008年03月03日 13時00分
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24時間持ち運びたくなる軽量&長時間稼働

--軽量・コンパクト化(約1.27kg)とバッテリーライフ(約11.7時間)の両立において、特に苦労したポイントとは何でしょう?

「バッテリーパックという形で見ると違いが分かりにくいかもしれませんが、電源回路の効率利用については、今回かなりのレベルまで突き詰められたと自負しています」(嶋崎氏) 「バッテリーパックという形で見ると違いが分かりにくいかもしれませんが、電源回路の効率利用については、今回かなりのレベルまで突き詰められたと自負しています」(嶋崎氏)

嶋崎 稼働時間というのは、言うまでもなくモバイルノートにおいて決定的に重要な要素です。特に『LOOX R』は「24時間、どこにでも持ち運んで使っていただく」のがコンセプトですから。冒頭にも申し上げた通り、ユーザビリティを損なわない範囲でギリギリ限界まで延ばさないといけない。今回も1つひとつ部品単位で消費電力を計り、その積み重ねにより電源回路に無駄がないかを徹底的に検証しました。

--具体的に大きく変わった部分と言うと?

嶋崎 細かい工夫では、バッテリー構成を変更しています。例えば店頭販売モデルの場合、従来の『LOOX T』も今回の『LOOX R』も同じく6セルバッテリーを使っていますが、これまでが「直列3本×2セット」の構成だったのに対して今回は「直列2本×3セット」になっています。またウェブ販売モデルも、『LOOX T』が「直列3本」の3セルバッテリーだったのに対し今回は「直列2本×2セット」構成の4セルバッテリーを採用しました。その方が限られた電源をより効率よく使い切れるからです。

 パソコン内部では、バッテリーの出力電圧をそれぞれのパーツに合った低い電圧に変換しています。その際、電圧の差が少ない方がより変換効率がいい。リチウム電池3本を直列でつないで得られる電圧は約10.8ボルトですが、2本直列の構成にすることで約7.2ボルトとなり、より効率良く交換できるし、さらにロスによる発熱も抑えられます。

--まるで最適解を探すパズルのようですね。

嶋崎 そこがモバイルノート開発の面白さでもありますしね(笑)。もちろん回路構成を突き詰めるだけではダメで、同時にそのマシンがどんな使われ方をするのかイメージすることも重要なんですよ。メール作成やワープロなどごく一般的な作業と、動画の再生やエンコードなどでは、CPUやHDDにかかる負荷状況はまったく違ってくる。電源回路の設計時には、「どういう負荷状況の際にもっとも効率が高くなるか」をきっちり想定する必要がありますので、そのあたりにも気を使いました。

「モバイルノートの場合、開閉時につい液晶画面に触れてしまうケースも多々あります。強度とモバイルユースの兼ね合いを考えると、0.21mmというガラス厚は現状ベストの選択だと考えています」(後藤氏) 「モバイルノートの場合、開閉時につい液晶画面に触れてしまうケースも多々あります。強度とモバイルユースの兼ね合いを考えると、0.21mmというガラス厚は現状ベストの選択だと考えています」(後藤氏)

--外出先でメールをチェックしたり、移動中に書類を作成するビジネスユーザーにとって最適な電源回路が、実は存在するわけですね。稼働時間と軽量化について他に大きな要因はありますか?

後藤 最新の「インテル Core2 Duo プロセッサー 低電圧版」を採用していること。あとは意外に見過ごされがちですが、液晶のガラス厚をギリギリまで薄くしたことも大きいですね。液晶サイズを10.6型ワイドから12.1型ワイドにすると、そのままだと全体の重量がアップするのは避けられません。そこでガラス厚を従来の「0.3mm」から「0.21mm」に変えることで、その分を吸収しています。たった0.09mmの差ですが、これが意外に利いてくるんです。

--その他にユーザーにとって大切と考えていることは?

後藤 製品を量産する以上、出荷時の高い品質の確保と、出荷後何年にもわたりサポートしていくことも考えなければいけません。そのために私たちは開発当初より、製造工場やサポート部門と何度も議論を重ね、間違いなく製品が製造されるように、万が一の修理時にもトラブルが発生しないように、さまざまな工夫をしています。"Made in Japan"にこだわること、つまり開発から製造まで一貫した国内生産を行うことは、お客さまにワンランク上の価値を提供するという意味で、非常にプラスに作用していると思います。(パソコン本体の部品受入検査・CPU組み込み・部品組み込み・最終組み立て・出荷試験(品質管理)を日本国内で実施)

『LOOX Rシリーズ』には、充電制御ソフト「バッテリーユーティリティ」も搭載されている。オフィスではバッテリーの長寿命を優先し、持ち歩くときは稼働時間を優先するなど、用途に合わせた充電モードを選択可能。「80%充電モード」にするとバッテリーの寿命を約1.5倍延ばすことができる。(動作環境・使用方法により変動します) 『LOOX Rシリーズ』には、充電制御ソフト「バッテリーユーティリティ」も搭載されている。オフィスではバッテリーの長寿命を優先し、持ち歩くときは稼働時間を優先するなど、用途に合わせた充電モードを選択可能。「80%充電モード」にするとバッテリーの寿命を約1.5倍延ばすことができる。 (動作環境・使用方法により変動します)

インタビュー後半では『LOOX Rシリーズ』のデザイン、優れたユーザビリティと洗練されたプレミアム感が絶妙にバランスした“感性品質”の秘密に、より深く迫ります。

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