スカイプ・テクノロジーズ S.A.(スカイプ)とエキサイトは2月13日、無料IP電話ソフト「Skype(スカイプ)」で、07年11月に締結した業務提携後の活動と、今後の事業展開について、マスコミ向けの説明会を開催した。会見では日本での顧客対応の拡充やmacintosh版ソフトの配布といったこれまでの取り組みや、順次拡大させるエキサイトのコンテンツと連動したサービスについて紹介した。
2社は提携後の活動で、特に、Skypeのカスタマーサポートの充実について言及。メールでの対応だけでなく、エキサイトのポータルサイト内に「カンタンガイド」や「トラベル解決ナビ」など、画面キャプチャを多用したわかりやすいヘルプ機能を提供することでユーザーの利便性を高めたと説明した。
スカイプ日本オフィスの岩田真一・ジェネラルマネージャーは「エキサイト内に専用のカスタマーサポートの窓口を設立できたことが一番の収穫だった」と、業務提携の効果について述べた。日本で独自にサポート体制を構築できたことで、エストニアにあるスカイプの開発拠点で対応していた時よりもタイムログの問題など、より効果的な顧客対応が可能になったという。
スカイプとエキサイトでは従来のWindows版に加え、07年12月にはMac版のSkypeも配布。Mac版の投入後には登録ユーザー数が増加したという。エキサイトの郡司芳人・新規事業開発部部長は、「詳細な数字は発表できないが、提携後で右肩上がりに増えている。急激にユーザー数が増加している」と、提携によるユーザー獲得の手応えについて述べた。
今後のプロモーション活動では、エキサイトのポータルサイトとの連携に力を入れると表明。特に女性層ユーザーの拡大を図る。女性向けコンテンツサイト「Woman.excite(ウーマン・エキサイト)」内に「エキサイトSkype」の紹介ページを設置。ページ内ではSlypeの有料サービスが30分利用できるクーポンも配布する。
Skypeを埋め込んだブログパーツの配布や映画紹介コンテンツの「Woman.exciteシネマ」内にある映画館の問合せ番号にSkypeから直接電話ができるサービスも始める。そのほか、ビデオチャットなどを利用し、ユーザーイベントも開催する。
また、最近のスカイプ活用事例の1つとして「スカイプ飲み会」を紹介した。「スカイプ飲み会」はスカイプのビデオチャット機能を利用し、遠隔地の友達とテレビ電話をしながらお酒を楽しむことで、ブログを中心にクチコミで広がり人気を集めている。
岩田ジェネラルマネージャーは、「無料や安いというだけでなく、いままでになかった使われ方がユーザーによって発明されている。今後も、スカイプ○○という言葉は生み出されていくだろう」とユーザーの使い方に驚く一方、「私たちもユーザーに負けない発想で、スカイプを訴求していきたい」と話した。
Skype は、インターネットを利用した無料IP電話ソフト。ユーザー数は08年2月現在、全世界で約2億7000万人、日本国内では500万人以上に達する。エキサイトは07年11月にスカイプと提携して、自社ポータルサイト内にスカイプ専用サイト「エキサイトSkype」を開設し、Skypeの無料配布を始めた。スカイプとエキサイトが提供するソフトには、エキサイトでの検索やニュース記事を一覧表示できる専用のタブ機能も搭載する。
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