Googleの最高経営責任者(CEO)であるEric Schmidt氏が、新アメリカ財団(NAF)の理事会長に指名された。同財団は、ワシントンD.C.の無党派のシンクタンクで、主に医療、教育、外交政策などの問題に取り組んでいる。
Schmidt氏は、NAFが設立された10年前に理事会のメンバーとなり、当時はまだGoogleに入社する前だった。同氏は6月1日付けで、前任のJames Fallows氏の後を継いで会長に就任する予定。Fallows氏は作家で、Atlanticの国内記者も務めている。
NAFの理事長兼CEOであるSteve Coll氏はインタビューの中で、「われわれは(Schmidt氏の会長就任に)感激しており、Schmidt氏が多忙の中、時間を作ってくれることを嬉しく思う」と語った。Coll氏は、過去にピューリッツァー賞を2度受賞し、現在はThe New Yorkerのスタッフライターを務める。また、Washington Postの元編集長でもある。
Schmidt氏のGoogleでの経験を考えれば、同氏はNAFの起業家精神を育む上で最適な人物だ、とColl氏は語る。「われわれは、組織内部の革新や他のシンクタンクとの差別化に加え、創造性、自主性の文化の維持も目指している。しかし、それはワシントンという国政の場では困難な場合もある」(Coll氏)
NAFは、「Wireless Future」と呼ばれる大規模な技術イニシアチブを推進しており、その一環としてネットの中立性の原則を支持する複数の報告書を作成してきた。ネットの中立性とは、インターネットサービスプロバイダー(ISP)は、特定のウェブサイトやインターネットトラフィックを差別すべきでないとする一般的な考え方だ。
Googleはネットの中立性を支持するよう議員らに強く働きかけてきた。しかし、Coll氏によると、Schmidt氏はこれまで「(NAFの)政策決定作業に干渉したことは一度もない」という。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」