楽天は2月7日、欧州の中核拠点として「楽天ヨーロッパS.a r.l.」をルクセンブルグに2008年3月末までに設立すると発表した。同社は今後2〜3年以内にEUおよびEU外の欧州数カ国で「楽天市場」事業を展開していく予定で、楽天ヨーロッパはその中核拠点となる。
楽天ヨーロッパは、将来の楽天の欧州事業のハブとなるべく、戦略立案や人事などの機能のほかシステムの開発や運用、物流に関する機能を持つことも検討している。当初はヨーロッパ各国への進出に向けた事業計画を詰め、今夏を目処にオフィス機能の強化を図り、順次、追加投資を行うとともに、人員を増強していく。
楽天では、ルクセンブルグを欧州の拠点に決めた理由として、国民の大半が多言語をあやつるなど高い教育水準を背景に優秀な人材を豊富に擁していること、高度に発達した通信網や物流網を併せ持つなど優れたビジネス環境を有していること、またルクセンブルグは地理的にも欧州の中心部に位置し、欧州各国に効率的にアクセスできる環境であることを挙げている。
欧州では、事業形態を日本や台湾と同様にマーケットプレイス型ショッピングモールとし、まずは欧州数カ国でそれぞれ出店店舗と会員を募り、それぞれの国でインターネットを通じて多岐にわたる商品を提供できるようにする予定。また、すでに欧州域内ではボーダーレスな商取引が可能なことから、各国のユーザーが他国店舗の商品も購入できるようにしていく計画だ。
さらに、日本や台湾など他地域の「楽天市場」の商品を相互に流通できるよう、アジア地域との間のクロスボーダー化も検討していく。今後楽天は、楽天ヨーロッパの機能を活かした事業調査を通じ、「楽天市場」事業以外の事業についても、欧州進出を検討していくという。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」