富士通と富士通研究所は2月7日、次世代無線通信として注目を集めるモバイルWiMAX端末向けRF(高周波処理)モジュール「MB86K71」を共同開発し、2月末よりサンプル出荷を開始すると発表した。
MB86K71は、90ナノメートル世代CMOSプロセス技術によるRF-IC設計で、15mm角、高さ1.5mmの小型化を実現したモバイルWiMAX端末向けRFモジュール。富士通によると、世界最小サイズという。 RF-IC、アンテナスイッチ、パワーアンプ、フィルター、発振回路など、モバイルWiMAX端末に必要となるすべての高周波処理回路を搭載し、モバイルWiMAX端末の小型化に貢献する。
また、MIMO技術を採用して高速通信と安定接続を実現。同社製モバイルWiMAX端末向けベースバンドチップ「MB86K21」とも接続できるため、両製品をあわせて使用することで短期間でのモバイルWiMAX端末の開発が可能となる。
モバイルWiMAXは、現在の3G携帯電話より高速なデータ通信が可能であり、既存の無線LANなどに比べ、広域サービスが可能な次世代無線ブロードバンド技術。2008年には北米、台湾でサービスが開始され、2009年からは日本においてもサービス開始予定であり、新たな市場やサービスの開拓が見込まれている。
富士通では今後、モバイルWiMAX端末向けベースバンドチップとRFモジュールを一体化させ、低消費電力化、小型化を追求した製品を加えるとともに、RF-ICのさらなる微細化も行い、モバイルWiMAX市場の拡大に貢献するとしている。
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