N905iのデザインスペックを見ていこう。サイズは長さ109×幅49mm。厚さ19.6mm、20mmを切ってはいるが、他の905iシリーズよりはやや大柄と言うことになる。重さは約133gで軽い端末というわけではない。しかし、ラウンドデザインを採用しており、ボディの角が落とされているため、握りやすく、見た目も持った感じとしてもサイズ以上にスリムな印象を与えてくれる。
折りたたんだ状態で見えるバックパネルは、色によってパターンが違うデザインを採用していて、光の反射によって表情を変える点が美しく、存在感がある。ディスプレイの先端部分は黒いパネルになっており、透過してウラからサブ液晶の白い文字が浮かび上がる。このあたりのデザインスタディもトレンドをキチンと抑えていて好感が持てる。
端末を開くと、これまでになかったダイヤルキーが顔を見せる。
キー同士の間にフレームがないタイプなのだが、キートップからキーの縁にかけて傾斜が付いている。ちょうどPCのキーボードのようなデザインを採用しているのだ。キータッチはソフトで、メールをたくさん打つユーザーにも疲れにくい環境を提供しており、指がキーに引っかかりにくい機能性も提供している。実用的な要素だけでなく、少しふくらみを持ったリッチなデザインを楽しむこともできる。
またNECのFOMA端末ではおなじみにニューロポインタも搭載された。画面の中をPCのマウスのように矢印のポインタで選択したり、画面をスクロールしたりするこの機能にはファンも多く、特にメール入力中の絵文字選択や予測変換候補の選択にもスピーディーに対応できる。
また進化したi-modeブラウザにもPCっぽさが顔を覗かせている。N905iに搭載されたi-modeブラウザは、PCのブラウザではメジャーになってきた機能である、タブブラウジングに対応したのだ。
最大で5つまでのタブを同時に開いてi-modeサイトを閲覧できる。これは、ウェブメールにアクセスしながらレストランを検索し、現地までの乗り換え案内を調べつつ、暑いか寒いか天気のサイトを見てみる、といった、PCではすでに可能となっているタブブラウジングの使い勝手を、ケータイにも取り入れることができるようになった。
また、メニューからすぐにi-modeサイトの検索が可能なクイック検索も搭載した。i-modeサイト閲覧中やメールの読み書きの際にメニューから呼び出すことができる。ブラウザのツールバーに備わっている検索窓のようにいつでもすぐに検索が可能なインターフェースとなっている。
ダイヤルキーのデザインと使い心地、ニューロポインタ、そしてタブブラウジングやクイック検索など、N905iはPCの快適な使い勝手や便利なことを、ケータイに上手くケータイに取り入れている。N905iが使いこなせることは、ケータイから利用するインターネットを上手く乗りこなすこととほぼイコールであると言えよう。
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