RIAA:著作権侵害の監視をISPに強制する法律は不要

文:Anne Broache(CNET News.com) 翻訳校正:編集部 2008年01月31日 17時13分
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 ワシントン発--全米レコード協会(RIAA)のプレジデントであるCary Sherman氏が著作権侵害を嫌悪していることは周知の事実であり、同氏は著作権侵害に対する罰則を強化する法律改正案に賛成であることを表明している。

 しかし、Sherman氏によると、インターネットサービスプロバイダー(ISP)に対して、彼らのネットワークから著作権侵害コンテンツを排除するためのより積極的な対策を強制的にとらせることについては、現時点で政府の介入を必要としていないという。

 Sherman氏は現地時間1月30日、当地で開催の「State of the Net」カンファレンスにおいて「この問題を再法制化しようとしている人はここにいないと思う」と述べるとともに、「われわれは、この問題に取り組むための、市場に合った方法を見つけることにより関心を抱いている」と述べた。

 Sherman氏が「再法制化」と述べている法律は、1998年に制定されたデジタルミレニアム著作権法(Digital Millennium Copyright Act:DMCA)のことである。この法律には、サービスプロバイダーが違法コンテンツの存在を指摘された時点で、そのコンテンツの公開を中止する限り、ネットワーク上の著作権侵害は追求されないという旨を記述した条項がある。

 Sherman氏は、ミュージックバンドU2のマネージャーであるPaul McGuinness氏による最近の声明(英語)について、レコード業界の責任者がどう感じているかを知りたいという会場からの質問に応えて、こういった姿勢を明らかにした。

 McGuinness氏は、ネットワーク上における著作権侵害コンテンツの交換を防ぐために、ISPがもっと積極的な手段を講じる必要があるという点と、そういった責任を制限する、DMCAに含まれているような法的な「待避場所」を設置するような時代は終わったという点を示唆していた。

 Sherman氏は、U2のマネージャーを長年務めてきたMcGuinness氏について、「Paulは欧州の人間だ。そして欧州ではこういった問題に対してもっと規制に基づいたアプローチがとられている」と述べた。

 しかし同氏は、AT&Tといった企業がすでにネットワークフィルタを実験していることを歓迎していると述べている。とは言うものの同氏によれば、こういったビジネス上の意志決定は法的な枠組みの外で行われることが最も望ましいという(Verizonは30日、そういったテクノロジを実装することに対して反対の意を表明した)。

 消費者擁護団体Public KnowledgのプレジデントであるGigi Sohn氏は、自動フィルタリングシステムを歓迎したSherman氏を批判している。Sohn氏は、こういったシステムによって、合法的なコンテンツがブロックされ、著作権で保護されたコンテンツの公正な使用が妨げられ、コンテンツの暗号化によって法の目をかいくぐろうとする著作権侵害者が出現する恐れもあると述べている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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