日本ビクター(ビクター、佐藤国彦社長)と船井電機(船井哲良執行役社長)は1月30日、液晶テレビなどを中心とする映像機器分野で広く業務提携することで合意したと発表した。両社は共同生産・相互生産委託、共同開発・相互開発委託などを通じて映像機器事業の経営基盤を強化。世界規模で進む競争の激化に対応する。
共同生産・相互生産委託については、船井電機がビクターに対し、アメリカ市場向け液晶テレビやDVD内蔵液晶テレビの生産を委託。2月からビクターのメキシコ工場で生産を開始する。一方ビクターは船井電機に対し、ヨーロッパ市場向けの液晶テレビの生産を委託。船井電機のポーランド工場で08年上期を目処に生産を開始する。
共同開発・共同開発委託では、船井電機がビクターに対し、主にヨーロッパ市場で展開する液晶テレビの開発を委託。08年上期を目処に開発を開始する。また、ビクターが欧米市場などで展開する液晶テレビについては、両社で共同で開発し、08年下期を目処に船井電機が生産を開始する予定。そのほか、原材料などの共同購買や物流分野、アフターサービス分野などでの協業も進める。
現在船井電機は、FPS(フナイ・プロダクション・システム)と呼ぶ独自の生産システムを有し、低価格を武器にアメリカを中心に事業を展開。またビクターは、高画質技術を軸とする高付加価値製品を中心に、日本とヨーロッパ市場を軸に事業を展開している。
今回の提携で、欧米拠点の相互乗り入れで生産効率を高めるとともに、製品の相互供給により価格・地域別のラインアップを拡充し競争力を高める。さらに、デジタル映像機器のプラットフォームを共同で開発することによる開発効率の向上も狙う。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス