Microsoftは「Office」で使用されている旧来のバイナリ形式の文書フォーマットに関する技術文書へのアクセスを容易にする変更を実施した。また、旧バイナリ形式をOpen XMLに変換するためのオープンソースプロジェクトにも資金提供する予定だ。
これらの動きは、Microsoftが主導している、Office Open XMLを国際標準化機構(ISO)の標準規格にするための標準化プロセスに対する他の参加者からの要望に応えたものである。
OfficeのプログラムマネージャーであるBrian Jones氏は米国時間1月16日にブログで、バイナリ文書形式に関する技術文書はMicrosoft Open Specification Promise(OSP)の条件下でダウンロードできるようになると述べている。OSPはサードパーティーが特許侵害による損害賠償請求について心配することなくMicrosoftの技術を使用してソフトウェアを作成できるようにすることを目的としている。
Officeのバイナリ形式とオープンソース製品「OpenOffice」のデフォルトファイル形式であるODFを相互に変換するトランスレータもすでに複数存在する。
Jones氏はまた、Microsoftは複数のソフトウェアベンダー(具体的な企業名は明かさず)とともにバイナリ形式とOpen XMLとの間を橋渡しするためのオープンソースプロジェクトに資金提供する予定であるとも述べている。
「その背景には、バイナリ文書(.doc、.xls、.ppt)をOpen XMLに変換するオープンソースの変換プロジェクトを立ち上げることがユーザーを支援する最も効果的な方法であるという考えがあった」とJones氏は記している。
一方、Open XMLとODFの支持者同士の対立も続いている。
ODF Allianceは、Open XMLは市場で多数のユーザーに採用されると考えられ、大企業がODFを採用するのは「アンチMicrosoftの立場」を表明する目的に限られるはずだと論じている最近のBurton Groupの研究結果に対して反論(PDFファイル)を表明している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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