サンフランシスコ発--ソーシャルネットワークのBeboの共同創設者兼最高経営責任者(CEO)であるMichael Birch氏は当地のエンターテインメント施設Metreonの劇場の舞台に立って同社の「Open Application Platform」を発表し、この新しいイニシアチブは「あえて言わせてもらうと、Facebookのプラットフォームと100%の互換性がある」という驚くべき内容を明かした。
Beboの関係者は、同社が11月にGoogleの「OpenSocial」イニシアチブへの正式加入を発表したときにFacebookとの互換性についてほのめかしていた。この新しいプラットフォームは米国時間12月12日夜から正式に稼働する。「ソーシャルネットワークによる土地の奪い合いのようなものが起こっている」とBirch氏は12日午前中に述べ、2005年に創設されたBeboは後れをとっていたことを認めた。
アプリケーションプラットフォームの構築は以前からBeboの戦略の一環だったが、そこでFacebookが派手に宣伝されたデベロッパー戦略を立ち上げたためBeboの展望も変わったとBirch氏は説明する。「これによってBeboの方針が少しだけ変わった。当社は全く独自のプラットフォームを導入するつもりはないからだ」とBirch氏は述べる。「一種のフォーマット戦争の様相を呈している」。その結果、BeboのプラットフォームはFacebookのアプリケーションを簡単に変換できるように互換性のあるAPIとマークアップ言語を使用するようになった。
OpenSocial(これはまだ完全には導入されていない)の準備が整い、安定したときに、BeboはそれらのAPIもデベロッパーが利用できる道具に加えるつもりだとBirch氏は述べる。そして「OpenSocialと『Facebook Platform』は明らかに異なるプラットフォームである」と述べ、さらに冗談めかして「当社の怠惰な開発チームは一度に両方はできないと言っている」と付け加えた。
約40のデベロッパーと一般企業がBeboのプラットフォームに対応したアプリケーションを作成している。NBC UniversalはBeboプラットフォーム用に2つの新しいアプリケーションを作成しており、1つは人気ドラマの「The Office」を元にしたもので、もう1つは同社の「iVillage」ブランドの一環であるAstorology.com用のアプリケーションである。映画を中心としたソーシャルメディア企業のFlixsterは自社アプリケーションのBebo版を作成した。また、仮想世界のGaia OnlineはメンバーがBeboから「Gaia OMG」サービスにアクセスするためのアプリケーションを作成した。
「当社はトップにのぼるために品質の高いアプリケーションを必要としている」とBirch氏は言い、Beboユーザーがアプリケーションを星5つの基準で採点できることを示した。Beboアプリケーションのホームページ(「カンバス」ページ)はFacebookのものより少しだけ充実しており、メンバーはカスタム「スキン」を自身のプロフィールページに追加するように選択できる。「これは本格的なプロフィールだ」とBirch氏は説明する。
Beboはソーシャル化のためのプラットフォームであるとともにメディア消費のためのプラットフォームなのだとBirch氏は強調する。「当社は自己表現、そしてコンテンツとメディアに大きな重点を置いている」とBirch氏は説明する。実際、2007年に入ってBeboはコンテンツクリエーターがソーシャルネットワーク上で存在感を発揮できるようにするための「Open Media Platform」を立ち上げた。ちょうどOpen Media Platformがメディア企業に貢献したようにOpen Application Platformもデベロッパーに貢献するだろうとBirch氏は述べる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」