主役は米航空宇宙局(NASA)ではない。現在、民間セクターのチームが賞金総額3000万ドルをかけて競う「Google Lunar X Prize」 が進行中である。
参加チームは民間所有のロボット探査機を月面に着陸させて付近を探査し、そのデータを地球に送信しなければならない。一部のチームは今週、計画の詳細を明らかにしている。賞金総額の内訳は、優勝が2000万ドル、準優勝が500万ドル、特別賞500万ドルとなっている。
Odyssey Moonという名前のグループが米国時間12月6日、カリフォルニア州サンノゼで開催されたイベントで自分たちが最初に正式登録を済ませたチームだと発表した。
「われわれはこのコンテストも賞もその意義は大きいと考えている。未来の世代は、このとき人類は宇宙と地球の繁栄と生存のために月が重要な役割を担っていることに気づいたとしてGoogle Lunar X Prizeを21世紀の転換点と見なすことだろう」とOdyssey Moonの創設者であるRobert Richards氏は述べている。Richards氏は国際宇宙大学の創設やOptechの宇宙部門の運営など、民間セクターによる宇宙開発の取り組みに長年かかわりを持っている。
Odyssey Moonは6日の午前中までは、どことなく正体が不明のグループだった。結局このグループは英国のマン島に本社を置く企業であることが判明し、開発作業はカナダのMDA Corporationに外注する計画であるという。Odyssey Moonに参加しているその他の宇宙産業関係者には、Inmarsatの前最高財務責任者(CFO)のRamin Khadem氏、Lockheed Martinの宇宙事業商業化部門でディレクターを務めた経験を持つChristopher Scott氏がいる。
X Prize財団の最近の投稿によると、参加の可能性がある約350のチームがガイドラインと登録フォームを請求したという。これらの人々の約34%が出身国は米国であると明かしている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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