Appleファンが何と言おうと、NBC UniversalがiTunesを必要とする以上にiTunesはNBC Universalを必要としている。Forrester Researchが両社の関係をこうリポートしている。
「The Office」「Heroes」などの番組がこの週末iTunesから消え始めたが、Appleにとって「NBCとの関係を修復する」のが最善の道だとForresterのアナリストであるJames McQuivey氏が警告している。
同氏は、米国時間12月3日付けのリポートで、見たいと思う映像がないのにiPodにビデオモニターを搭載する必要があるだろうかと問いかけている。両社間で起きた確執の勝利者は明らかにNBC Universal、これが同氏の見解だ。
「MacギークらがNBCに対する怒りをブログに書いているが、それに乗ってはいけない。この争いの敗者はAppleだ。Appleはビデオのダウンロード販売の30%をNBC Universalに依存している。また、NBCへのどんな対抗策も現実的ではない。なぜなら、NBCは自社のコンテンツをNBC.comのほか6つの主要ポータルサイトで無償提供しているからだ」
Appleにインタビューを申し込んでいるが、回答はない。
一方の当事者、NBC Universalの最高経営責任者Jeff Zuker氏は両社がビジネスできる道を見つけ出すことを望むと語ってはいるが、今のところ関係修復の見込みはない。
NBC Universalの広報担当者は、4日、「いつでも話し合いに応じる。しかし、現時点では(両社間の)対話はない」と述べた。
両社の関係悪化は、この8月、NBCがテレビ番組をiTunesに販売する契約を更新しなかったことから始まった。
物別れの理由は金額。NBCはダウンロード価格に関する決定権を強化することを望んだが、Appleは、テレビ番組1.99ドル、映画9.99ドルという一律価格制に固執した。
従来、McQuivey氏は、ほとんどのネットワークが自社番組を自社サイトで無償提供するようになればテレビ番組のダウンロード販売は難しくなると予測している。ダウンロード版は確かに広告抜きだが、有償にできるほどの魅力はないと同氏は考えている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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