新しい画面ということで、全体が満遍なく見られるであろう、という実施前の予想通り、どのユーザーもトップページの下部までしっかり見ていた。ただ、中央下の「みんなのアンテナ」がかなり注目を集めていたのは予想外だった。この箇所には「Yahoo!知恵袋」などのソーシャル系コンテンツが配置されているが、その強みが発揮された結果と見るべきだろう。頻繁に更新されるコンテンツを中心部に配置することにより、左右へ視線が移動しやすいようにという配慮もうかがえる。
ただ新トップページにも懸念材料がある。画面上部のYahoo!ロゴの左右に配置されたアイコンへの注目度が低い。今回の被験者の中で、この部分をしっかり見ていたのはわずか1人に過ぎず、Yahoo!をよく使っているユーザーほどこの部分を見ない傾向が確認できた。新トップページになってアイコンが大きくなり、内容も変わっているのだが(Yahoo!オークションなどが加わっている)、現時点でそれに気付いているユーザーは少なそうだ。もっともテストの実施段階ではまだベータ版ということで、この箇所が改善される可能性もある。正式公開を注目したい。
今回、Yahoo!を頻繁に使うユーザーから、ほとんど触ったことがないユーザーまで、延べ6人が新旧トップ画面を閲覧した。旧トップページ左下のYahoo!カテゴリが全く見られておらず、存在すら全く意識されていない、という驚きの結果になった。
そもそも見られていないのか、見られているけれどもクリックされていないだけなのか。表面的には「クリックされていない」という課題に見えるが、そこに潜んでいる問題点、及び改善方法は全く異なる。たとえば、全く見られていないのであれば文言をいくら修正したところで効果は薄いが、単にクリックされていないという場合には文言の修正は有効に働くだろう。
全体の意見を集約することで問題点が霞んでしまう危険性もあるが、逆に今回のようにクリック数やページビューだけでは分からない問題点が透かし絵のように浮かび上がってくることもある。
なお、今回の新旧Yahoo!Japan比較のアイトラッキング分析の全データ(6名分)は、「WEB FLASH vol.30」に掲載しています。こちらも併せてご覧ください。
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