「ロングテール部分をヘッドに詰め戻す」--ポータル活性化を目指すMSNの戦略とは - (page 2)

　幸いなことに、MSNはそれを支援するためにあると、同氏は述べる。

　さらにその過程でMSNではロングテールに頼って一般的でない情報を求める人を多く満足させるよりも、最も重要で関連性の高い情報がユーザーに提示される原動力になろうとしていることを、同氏は示唆した。

　また最も重要な情報を関連性の高いものから容易にアクセスできるように提供することで、MSNでは同じように広告の大口顧客を魅了し、利益を上げられると期待している。

　「まだ成長が見込める」と同氏は述べ、「広告主は、ヘッドの方に興味がある。広告主にはロングテールのテールに比べて10倍の資金をつぎ込む用意がある」と続けた。

　現在、多くの人はポータルが、ビジネスプランもないまま消えていったドットコムバブル時代の新興企業と同じ運命を辿っていると考えている。しかし、Bradford氏や同僚たちにはそんなことを気にする様子はない。

　Bradford氏は、MSNがこうしたことを大々的に主張することはないかもしれないといった趣旨のことを述べ、さまざまなコンテンツ開発者と提携してMSNを最大多数のユーザーに役立つものにすることで、MSNのデシジョンメーカーたちは、基本的なポータルの構造を利用しようとしていると述べた。

　「みんながポータルはもう死んだと言っていても、わたしは構わない。そのおかげで、注目を浴びずにたくさんの実験ができるから」（Bradford氏）