また、エンジニアがどこに「やりがい」を求めるべきかという質問には、「営業を間に入れるのではなく、エンジニアが直接お客様と対話する機会を増やしていきたい。それが一番効率的でもあるし、お客様に感謝されると、こういうことをしたらお客様が喜ぶかもしれないと自発的に考えるようになる。そういうときの人間は生き生きとしている」(三木谷氏)とした。
まつもと氏は「100人のチームで作ったものは、自分のものとは言いにくい。でも生産性を上げて3人で作ることができたら、自分のものといえる。これはやりがいになると思う。そのためには歯車のひとつになるのではなく、積極的に参加していくことが大事」と自身の経験を踏まえて語った。
ギャレット氏は「何を作っているのかではなく、それがどんな役に立つのかを考える。また、何を作ったかではなく、作ったことでどんな経験ができたかを考えることで、やりがいにつながっていくと思う。日本はクリエイティブな文化があるし、しっかりとした教育のシステムもある。高度な土壌に育っているのだから、常に自分のいる場所に満足せず、より先に伸びていくことを目指して欲しい。それは人間としても大きく成長できるはず」とした。
また、エンジニアへのエールとして、まつもと氏は「自分の作ったものには自信を持てないことが多いが、海外には通用しないのではとか、そんなに大したものじゃないという考えが心理的な壁を作ってしまう。考え方を変えることで壁は越えられる。そうすれば、自分でも予測していないような大きな成果が得られる」と語りかけた。
三木谷氏も、「これまで何千というエンジニアと仕事をしてきたことで、常に新しい付加価値を生み出していけるようになり、楽天をここまでにできた。独りよがりにならずに新しいことを生み出していって欲しい。日本から世界を変えていくことが、インターネットなら可能だ」と期待を寄せた。
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