次世代コーポレートサイト戦略、中期的に取り組むべき3つのポイントとは? - (page 2)

 では、中期的な取り組みとして、具体的に何をすれば良いのか、成功のポイントが次のように挙げられた。

  • 1.事業戦略、経営戦略を先取りしていくこと。サイトが追いついていないと、新しい戦略を立ち上げてもドタバタで直すことになる。
  • 2.企業にとってコーポレートサイトはストック型のチャネルとする。これまでの広告は旬を逃さずに出す「フロー型」だったが、ウェブは積み上げていったコンテンツを資産化できる強みがある。長期的に考えなければ使い捨てになってしまう。
  • 3.顧客データベースを持つ。100人と1000万人の顧客情報では価値が違う。Web 2.0はデータが集まるほど価値が上がる。

 さらに、佐々木氏はコーポレートサイトの体制を作るには「ポリシー&ルールマネージメント」「サービス&ツールマネージメント」「インフラストラクチャーマネージメント」から成る「コーポレートサイトプラットフォーム」の必然性を提唱した。これを実現するための、3つのポイントを披露した。

 まずは統括責任者を設置すること。コーポレートサイトを持つというのは、ショッピングモールを運営しているようなもの。どこに何があるべきで、全体がどういうトーンであるべきか。

 「みんなで決めていこうという企業が多いが、そういうリアル店舗を想像できますか? 役員が関わらない店舗はないでしょう」(佐々木氏)

 次に予算と中長期的なビジョンをトップダウンで図ること。これは部門横断的なワーキンググループを実現しやすくする。最後に運営の仕組みであるルール、システムの構築の設定を挙げ、社内用のコミュニケーションツールの重要性も説かれた。一部の部門だけでなく、全社的に情報共有していくことが鍵となる。

 また、コーポレートサイトマネージメントを考える際、長期にコミットしてくれる社外パートナーを持つのは、社内だけで運営するよりもリスクが少ないと佐々木氏は述べた。社内だけでは人事異動で担当が変わってしまうと業務が止まりかねない。社外にパートナーを求めることで、安定したサイトの運営や整備づくりが得られ、Win-Winの関係で、お互いに評価される関係が築けるという。

 講座では実際にネットイヤーが手がけるさまざまな大手企業の事例を紹介しながら、より具体的なコーポレートサイトマネージメント成功の秘訣なども明かされた。

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