三菱電機、沈滞相場の突破口銘柄として期待感

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 東京株式市場は日経平均株価が年初来安値を更新。一時は1万5000円を割り込むなど下落相場が加速するなかで、市場関係者のあいだでは年末に向けての「反転上昇相場のリード役銘柄」の登場を期待する声が高まっている。こうしたなかで、リード役候補の1社として浮上しそうなのが三菱電機だ。同社の今後の業績推移と株価動向を探った。

 三菱電機が10月29日に発表した2008年3月期9月中間期連結決算は、売上高1兆8897億円(前年同期比5.5%増)、営業利益1291億円(同38%増)、経常利益1296億円(同57.2%増)、純利益915億円(同62.1%増)の大幅増益となった。

 好調な業績となったのは、欧州向けの空調機器や自動車部品、中国・中東向での重電事業が順調な拡大をみせたのに加え、外国為替市場での円安が寄与した。

 セグメント別に9月中間期の状況をみると、重電システム部門では、昇降機の国内流通・鉄道向け案件および中国・中東向け案件の増加が寄与して、売上高4402億円(前年同期比13%増)、営業利益234億円(同3.5倍)となった。家庭電器部門では、欧州を中心とした海外向けの空調機器および太陽光発電システムならびに国内の電気温水器などのオール電化関連製品の増加。売上高5164億円(同11%増)、営業利益384億円(同2.4倍)となった。この重電システムと家庭電器の2つの事業部門で9月中間期の営業利益は前年同期に比べて396億円も増加したことになる。

 こうした9月中間期の好業績を受けて同社は、2008年3月期通期の業績について上方修正を発表した。売上高を従来の3兆9400億円から3兆9700億円(前期比3%増)へ、営業利益を同2000億円から2330億円(同横ばい)へ、経常利益を1850億円から2100億円(同14%増)へ、純利益を同1250億円から1480億円(同20%増)へとそれぞれ上方修正した。

 上方修正の理由について同社では「海外の空調機器が好調な家庭電器部門や、産業メカトロニクス部門・重電システムの伸長などによる」としている。

 同社では「成長性」、「収益性・効率性」、「健全性」の3つの視点による「バランス経営」を推進し、強固な経営体質構築と継続可能な成長の実現を目指している。当面の経営目標として「営業利益率5%以上」、「ROE(株主資本利益率)10%以上」、「借入金比率15%以下」の3項目を設定している。

 三菱電機の株価は、10月11日に1500円で年初来高値をつけた後、全般相場下落の影響もあり、今週初には1200円台半ばまで下落している。

 準大手証券のアナリストは三菱電機について「好調な9月中間期の決算を発表し、さらに通期の業績についても上方修正に踏み切ったのにもかかわらず、株価面では全般の軟調相場に押されて調整を強いられている。ただ、同社の業績は順調な推移を見せている上に今下期、来期の業績拡大が確実視される総合電機セクターのコア銘柄として、中期的には上場来高値の1500円を突破して2000円台乗せを目指す展開が期待できそうだ」としている。

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