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グローバリゼーションの中で輝くオリジナリティ――テクモの見る世界市場 - (page 4)

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--「Lievo」のお話しがでましたが、LiVoの現状と取り組みについても教えてください。

 今年の6月の時点ですが、現在550万人の会員の方々へサービスを提供しています。この数字は日本と韓国を合わせた数字ですが、近々600万人近くになっているはずです。

--国ごとの施策や、具体的なタイトルの展開についてはいかがですか

 そうですね。韓国については、今1番大きくてオンラインゲームに対する理解も評価もある市場だととらえています。

 ただ、そういう競争の激しい市場は、裏を返すと同じようなゲームを生み出しやすい市場ともいるのではないかと思っています。どのタイトルにも人気のある同じような機能が、どんどん実装されていきますから。これは終わりのないオンラインゲームの弱点で、次のステージに向かうための課題という気がしています。

コンシューマータイトルからの移植となる「モンスターファームオンライン」
コンシューマからPCへ進出する「モンスターファームオンライン」

 「モンスターファームオンライン」では、「CDやDVDからモンスターを生み出す」という元々の作品の持つオリジナリティを生かした作品を提供することで、新鮮な驚きというか、おもしろさを提供していければと思っています。

 「DOA ONLINE」も同じコンセプトで、オリジナリティを生かしたPCゲームとしては新鮮な面白さを、まず中国で提供していきます。我々のようにコンシューマーゲームを作ってきたメーカーがオンラインゲームをやる意味というのは、そういう、これまでのオンラインゲームの楽しみ方を変えていくことに挑戦することだと思います。そして、それをきちんとユーザーのみなさんへ伝えることが、我々の役割でもあると。

--モンスターファームはゲームポットさんとの協業ですが、開発をしているLievo Studioのスタッフは、他のメーカーとのコラボレーションをどのように感じているのでしょうか。

 やはりコラボレーションというものは、開発者にとってすごく刺激的なものだと思います。

「コラボレーションの成果は、コンシューマータイトルにも生かされる」と安田氏 「コラボレーションの成果は、コンシューマータイトルにも生かされる」と安田氏

 運営事業会社さんには、お客様からの様々な要求が集まります。これからの時代、マーケティングが成功するための重要な鍵を握っていると思うのですが、オンラインゲームのビジネスでは特にこのノウハウに、成功のための要素が集約されていると思います。

 やはりテクモは開発会社という側面が強いですから、近いようで、なかなかエンドユーザーの声をストレートに聞く機会って実はそんなに無かった訳ですね。開発者にとっては、ユーザーの視点に立ってダイレクトにいってもらえる機会を得た訳ですから、大変刺激を受けているでしょうし、この後の貴重な成長の糧にしたいと思います。

--最後に、この“多様化”という流れは、ある程度収束すると思いますか? それとも、さらに広がっていくとお考えですか?

 ゲームビジネスは、どういえばいいでしょうか……4年に1回のワールドカップと違うと思うんですね。トーナメント戦ではなくて、永久に続くリーグ戦だと思います。ですから、今の状況だけで今後の方向性を判断するのは、早計だと思います。

 ただ、これからのこの市場というものは、ユーザーの方々が作っていくという側面が強くなっていくでしょう。

 いかにターゲットユーザーを拡大し、グローバリゼーションという構造変化が起きている市場にしっかりリーチしていくかという、ビジョンと戦略を持っている企業が今後の主導権を長期的に握っていくことになるでしょうね。

 一方で、このような取り組みは年々歳々、姿・形を変えながら市場に新しい活力を生み出すエネルギーになると思います。

 これは蛇足になってしまうかもしれませんが、今のゲーム市場については混乱というよりもワクワク感をもって見ています。ゲームメーカーの経営者としては正直つらいのですが(苦笑)、この業界にかかわっている人間としては、ものすごくおもしろい。

 ゲームハードの技術革新というキーワードは、次世代機が出そろって業界全体に達成感もあるのでしょうか、少しずつ死語になりつつあります。これからは、ゲームハードとしての技術革新ではないんじゃないか、という考え方も一部にありますよね。

 だけれど、私はこれからもっとすごいハードが出てくるのではないかと期待しています(笑)。

 期待しているのは何かというと、携帯ゲーム機の技術革新なんです。これからは、携帯ゲーム機がさらに高密度化していくプラットホームになるという気がしています。すなわち、軽量化、薄型化、高機能化ですね。

 実は、この分野は日本の製造業が一番強い分野です。やはり日本人として、この分野が伸びていくことを色々な意味で期待をしていますし、一ユーザーとして非常に楽しみです。

 最近、アップルのiPhoneが出てきましたね。日本の製造業ならではのマイクロ技術がうまく実装できれば、もしかしたら携帯ゲーム機が携帯電話に比肩するプライマリーツールになれるのではないかと。

 かばんの中にいつもあって、電車の中で暇ができたらちょこちょこと遊ぶだけじゃなく、音楽も映像も楽しめ普通にインターネットにも接続できる、もっと日常的な存在に変わっていく可能性があると思うんです。

 ですから、今後の携帯ゲーム機がどう進化していくのか、どのようにユーザーの心をつかみ、日常的になっていくのか。こういうことを考えるだけでも非常にワクワクしますし、そういう意味で、今はとてもおもしろい時代だと感じています。

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